みなとくんの隣

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次の火曜日。いつも通り純喜さんとの朝番だ。

開店前、鼻歌を歌いながらケーキを並べていると、純喜さんが「今日はご機嫌やな」と声をかけてくる。

「ほんまですか？」

「なんかいい事あったやろ」

特に理由はないが、最近はなんだか楽しい。サークルも学校も充実してるからかな。

でも、悩んでる純喜さんの前でこんな気楽な姿を見せるべきじゃなかったかなぁ、なんて様子を伺うが当の本人は、ん？と首を傾げてくる。

「そう言えばこの前の約束、いつぐらいに行けそうですか？」

と聞くと「そうやな…来週やったら水曜と土曜が空いてんで」と返事が返ってきた。

「それやったら土曜がいいです」

「おっけー」

純喜さんは楽しみやなぁ、と言いながら空になったダンボールを潰す。

私は作業し終えた冷蔵庫の扉を閉めた。

「そう言えば、最近港人くんと仲良くさせてもらってるんですよ」

「え、そうなん！？なんか俺まで嬉しいわ」

「今度3人でも予定があったらご飯に行きたいですね」

いいなぁ、と笑う純喜さん。ほんまに嬉しそうなのが、港人くんとの仲の良さを感じさせる。

最初は純喜さんと港人くんが仲良いことが不思議やったけど、今だったらちょっとだけわかるような気もする。

「そうやった、なんか食べたいものある？奢ったるよ」

「やったぁ、嬉しいです！焼き鳥食べに行きましょう！」

「焼き鳥最高やん！俄然やる気出てきた、今日も頑張るぞー！」

とてもわかりやすく調子に乗る彼はそのままダンボールを捨てに外に出ていった。

気付けば開店時間まで2分前になっており、急いで自動ドアの電源を入れに行く。



今日は朝からそれほどお客さんが来るわけでもなく、純喜さんと話しながら内職をしたり掃除をしたりして、時計を見るとあと10分でシフトが終わる時間になっていた。

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