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驚いて反射的に離れようとすると、ヨングクはがしっとわたしの後頭部をホールドして離れないようにさせる。
段々と深くなっていくにつれて、頭の奥がふわふわしてきて何も考えられなくなる。
ちゅ、とわざとらしく音を立てて少し離れると、荒くなった息が唇にかかってくすぐったい。
「よんぐ、く?」
「分かってないなーAは」
ヨングクはため息をつくとわたしをぎゅっと抱きしめた。
「…あんまりAを外に出したくないの。誰かに取られたくないもん」
「え?」
「俺だけが見てていいし、話していいし、触れていい。Aは俺のだもん」
独占欲をそのまま言い表したような言葉が次々に出てくる。ヨングクってそんなに独占欲強い人だったんだ。
「し、心配しなくても大丈夫だよ?」
「これだから嫌なの。A、愛想良いから誰にでも優しくしてるしそういうの見てるの嫌」
「でも、好きなのはヨングクだけだよ」
わたしの言葉が嬉しかったのか、首元に顔を埋めてふふっと笑うからくすぐったい。
何に対してもあんまり興味ない人だと思ってたから、こうやってわたしのこと思ってたのは結構意外。
「…A好き」
「わたしも好き、ヨングク」
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海波(うみなみ)(プロフ) - すごく面白いです!更新楽しみにしています! (2018年9月17日 19時) (レス) id: b89aa0aeb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yupi | 作成日時:2018年6月17日 1時