僕のお気に入り 2

とてとて　（ななこ） ページ5

「おはよぉ〜」

まだ目が半分しか開いてない赤ちゃんパンダ…じゃなくって、
眠そうに目をこすったタオがとてとて歩いて来る。

「ヤー！タオ！寝坊だぞ！Aヌナに謝れー」

「むぅ〜チャニョルヒョン朝から声うるさい〜」

チャニョルの隣に座らされて両手で耳を塞ぐタオ。

「タオ、チャニョルの言うとおり、まずは寝坊したことをヌナに謝らないと」

さすが家族の長兄、ミンソク。


「はぁい。ヌナ、ごめんなさ………………あれ？！」


「？」


「ヌナ！どうしたの！？」

重たそうだったまぶたをカッと開いて立ち上がると、すごい剣幕で近づいてきて

その目は私の鼻一点に集中していたから、すぐになんのことを言われているのか分かった


「ちょっとぶつけちゃっただけなの、大丈夫だから、」


「ぶつけたの？大丈夫？血は？病院は！？」


痛いくらいに肩を掴まれる。
病院だなんて…おおげさな(笑)


「セフンに絆創膏貼ってもらったから大丈夫だよ、心配しなくても血もそこまで出てないしね？」


「…セフン？」


「うん」


「セフンに貼ってもらったの？」


「そうだよ？」

なんだろう、みるみるタオの眉間に皺が寄って

スッと手が伸びてきた。



ビリッ


「…いッ！」


痛ったぁ〜〜〜！！！！



え、


え、


いま、何が…？


「た、たお！？何してるの！？」


驚きで目が飛び出そうになってるギョンス。

その視線の先には
タオの指につままれた、セフンに貼ってもらったばかりの、


「あ〜〜〜〜〜〜っ！！僕の絆創膏！！何すんのさ！ヌナ、大丈夫？」

うう、
傷じゃないけど…地味に痛い！

タオ、どうして急に私の絆創膏はがすの？
もしかして何か私タオに怒らせるようなことしちゃった？

「セフン、大丈夫だから。
タオ、急にはがすのはやめてね、びっくりするから」

口を尖らせてじ〜っと見つめてくるタオ。

疑ってるの？ほんと、これ地味に痛いんだからね。


「ヌナ、びっくりするとかそういう問題じゃないから。」


しらっとした目のギョンスにつっこまれた。

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