僕のお気に入り 2

かんちがい(チル) ページ28

心配そうに私を見るジュンミョンの顔がみるみる内に焦りの表情に変わっていく。

ジュンミョンの声に気づいて皆の視線が私に集中してるのを感じる。

もう..私、授業しなくちゃいけないのに何してんの..これじゃあ授業にならない..しっかりしなきゃ!

そう思ってグっと顔を上げて皆に大丈夫だと言って授業を再開する。



「ヌナ、」
「ん?ジョンデ何か質問?」


皆がノートやら辞書とにらめっこしてる中、ジョンデがふと私の前まで来た。


「いや、さっきの..タオの事」
「？？」


皆には聞こえない程度の小声で話すジョンデ


「さっき、僕が聞いた事で..その..何かごめんね」

って眉を下げて言うジョンデ。..あぁ、さっきの..ね。


「ジョンデは悪く無いよ。私があんな事軽々しく言ったのも悪いし。ジョンデのせいじゃ無いから大丈夫だよ」
「うん..でも本当にタオとキスしたの?ヌナ」

って聞くジョンデに言葉が詰まる。何て言えば良いの..
って困ってたら


「チェンヒョン、ちょっとどいて」
「あ、カイ!」

ってジョンインが割り込んで来た。


「ヌナ、答えたく無い事は別に答え無くて良いから。ヒョンも女の子の気持ち分かって無さすぎ」

って私とジョンデに交互に言うジョンイン。


「女の子の気持ちって?カイは分かんの?」
「分かって無かったらヌナとヒョンにこんな事言って無い。」

って事は、ジョンインは女の子である私の気持ちが分かるという事かな..


「あー!ちょっと!そこの二人、何ヌナとこそこそしてんの!抜けがけ禁止だぞ!」


って私達に気づいたベッキョンが声を上げてドキっとする。

「別に何もして無いよ。ノート確認してもらってるだけ、ね、チェンヒョン、ヌナ」

って手に持ってたノートをひらひらとベッキョンに見せてジョンインが言う。ジョンインってよく考えて行動してるんだなぁ。←


「ヌナ」
「ん？」
「ヌナの癖はすぐ赤くなる所だね。それ、気をつけた方が良いよ」

って今度はそう言うジョンイン。

「え？」
「みんな、かんちがいする」

って日本語で言うとニコって笑って戻って行くジョンイン。勘違い..勘違い？何の?
その意味が分からなくて首を傾げながらジョンインを見ていたらふとタオと目が合った。

「..」

何でか分からないけど、反射的にその目を逸らしてしまった。

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