僕のお気に入り 2

お絵かきタイム？ (セン) ページ22

レイ side


この後は事務所の練習室でダンス練習だからと
みんな部屋に支度しに戻ったけど、僕はもう昨日の夜全部済ませたし。

あとはマネヒョンが迎えに来るのを待つだけ。


部屋からバッグを持ってリビングに入ると、
さっきまでみんなで囲んでいたテーブルに一人座って何か書いてるジョンインの後ろ姿。


ひょいと覗き込むと、何だか楽しそうにニコニコしながら絵を描いてる。


僕にはあまり絵の才能はないみたいだからジョンインの才能は羨ましいよ。
まぁ、ウーファンもある意味才能だとは思うけど。
ファンのみんなを笑顔にしてるしね。


「あ〜ジョンインまた絵書いてる〜」

僕が声をかけるとチラッと視線をこっちへ向けた。


「買ってきた漫画全部読んじゃったし。やることない。寝たらジュンミョニヒョン怒るし…」


「何の絵〜？」

そう訊くと、一瞬口を一文字にして、首を横に振るとまた絵に目線を戻した。


「あ〜なるほどね〜」

僕のセリフに驚いたように目を丸くして振り返ったジョンイン。

その顔は何の絵だか分かったの！？って顔だね(笑)


男の子二人が可愛いリボンをつけたクマのぬいぐるみの手を両側もって引っ張り合ってる。


一人の男の子は思い切り踏ん張ってて、
もう一人は腕がちぎれないか心配そうな顔。


「ジョンインはどっちがクマさん手に入れると思うの〜？」


「ん〜…分かんない。でも今はこっち。」

心配そうな顔をしてる方をトントンとシャーペンで指した。


「ヒョンはどっちだと思うの？」


「ん〜僕はね〜…分かんないけど、両方応援しないかな〜」


「なんで？！もしかしてイーシンヒョンもなの！？」


急に大きな声を出すからびっくりするじゃない！！


「ちっがーうよ〜。」


だってさ、どっちかが手に入れたらどっちかが悲しい思いするでしょう？
だから僕はどっちが笑っても、泣いてもどっちも大切な弟だからね。


僕はずーっと、中立な立場で居ようと思うよ。



「ジョンイン、支度出来てるの？」


「あ。ヤバい。」

開いてたノートを閉じて慌てて部屋に戻って行った。


これからどうなる事やら。日本語は難しくて敵わないよ…全く。

…なんちゃって。

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