検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:1,495 hit

#20 ページ21

『藤井さんこそ、お付き合いされてる方はいるんですか?』




あぁ、私は何を聞いているんだ。
返答しだいではとてつもなく地雷を踏むことになる。
聞いてからじゃ遅い。もう答えを聞くしかない。





「俺は、いないよ」





ワントーン声が低くなった藤井さんは
そうやって言うと、コーヒーに口をつけた。





さっきまでの笑顔が一瞬曇った気がした






自分の地雷なんじゃないかとか、
そんなことだけを気にしてしまった自分が最低だと思えた。





藤井さんの様子だと、
あまり掘り下げて欲しくなさそうだった。




やっぱり、笑顔が見たいなんてワガママすぎたよね…。




だけど、ここで1歩引くか引かないかで
私のこの恋も、藤井さんのこれからも、
変わってくる。




そんな気がした。




でも…。




(過去になにかあったんですか?)




この一言が、言えない。



聞けない。




藤井さんのこと、もっと知りたいのに。




知ろうとすれば、その分離れていかれちゃうんじゃないかとか
お前には関係ない、みたいに言われてしまうんじゃないかとか



自分の期待している反応が来なかった時を考えると、
怖くなってしまった。




私って、恋愛下手だな。



こんなに自分が臆病だったんだってことも
初めて知った。

#21→←#19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
設定タグ:藤井流星 , 小瀧望 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ひろか | 作成日時:2017年8月14日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。