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第51話:時間がないからこそ ページ17

「A!」
『?孝支』

今日も練習が終わり、これから合宿場に戻ろうというところ。
それぞれが動き出した頃に孝支に呼び止められた。

体育館には俺たちしかいない。


「・・・あ、いや、やっぱり何でも無い」
『はあ?気になるじゃん、何!』
「いやごめん、本当何でも無いんだ!」

慌てて帰ろうとする孝支の腕を掴む。
その途中でやめられるの、すごい嫌だ。

じっと無言で見つめると、孝支は観念したようにため息をついた。

「・・・もう時間無いじゃん」
『時間?』
「うん、俺たち3年にはさ」

改めて思う。
俺たちは3年なんだ。あと、少ししかない。

「だから、いっぱい試合したい。たくさんバレーしたい」
『うん』
「そのために必要なら俺は、」
『わかった』

その先は言わせなかった。
孝支の言いたいこと、よくわかったから。

掴んでいた腕を離して、にこりと笑う。

『勝とう。ひとつでも多く。それでたくさん試合して、バレーしよう』

一瞬呆気にとられた孝支も、同じように笑った。







* * *




『・・・・・・どこだここ』

呟いてみても、状況は変わらないわけで。
それでも、呟かずにはいられないわけで。

知っているような知らない場所。
だから余計に動けない。



今日は午後から食材の買い出しとユニフォームをクリーニングから戻すという仕事があった。
食材は俺、クリーニングは清水という風に役割分担したはよかったけれど。

『探検とかやめとけばよかった』

両手にビニール袋をさげて項垂れる姿はさぞおかしいだろう。
でも普段家事やら勉強やらに追われているから、今日くらいは良いか、とウロウロした結果がこれだ。
これは迷子だと、認めざるを得ないかもしれない。

携帯も置いてきちゃったし、さてどうするか。









第52話:サンマの塩焼き→←第50話:迷子キャラなりかけ



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夏海 - 私も学生です!!中2です(*'‐'*)♪不登校ですけどね(;^ω^) (2015年1月11日 18時) (レス) id: 68a7985ae2 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 夏海さん» 遅れてごめんなさい・・・内緒です!学生です!笑 もうすぐおばさんかもしれないです!!笑 (2015年1月10日 19時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 幸海月さん» ほんっとに遅れてすみません・・・全然全然です!がんばります!そう言ってもらえる作品をこれからも作っていけたらと思います・・・ありがとうございます! (2015年1月10日 19時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
夏海 - ちなみに、浅葱さんって年いくつなんですかー?(*'‐'*)♪ (2014年12月30日 22時) (レス) id: 68a7985ae2 (このIDを非表示/違反報告)
幸海月(プロフ) - 浅葱さん» 急かしてしまったようでスミマセン(-_-;)時間が、できたら更新頑張って下さい。浅葱さんの作品大好きっス(*^^*) (2014年11月22日 8時) (レス) id: 76f97dbfe2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:浅葱 | 作成日時:2014年5月22日 6時

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