番外編：先輩の意地 影山※バレンタインネタ ページ2
「大路さん、これあげます」
あまりにも唐突に手渡されたのは綺麗にラッピングされた箱。
その包装紙は有名チョコレート専門店のものだ。
それを何で影山から貰うんだろう。
意味がわからなくて影山の顔とそれを見比べる。
『なんで？』
「･･･今日が何の日か知ってます？」
『えっと、』
何の日って、今日は――
『バレンタイン？』
「正解っス」
どうしていいか分からないままに俺の手に乗っていたその箱のラッピングを開けていく。
綺麗に包装されたそれから出てきたのは、美味しそうなチョコレート。
うわ、美味しそう。
「口開けてください」
『なんで？』
「食べたくないんスか？」
『食べたい、けど』
「じゃあ、ほら」
ほら、と言いながら影山は手にひとつ掴んで、俺の口元へと運ぶ。
美味しそうなチョコを目の前にしてなかなか口を開けられないのは、影山がこっちをじっと見ているからだ。
『お前、こっち見るな』
「なんでスか」
『なんでって、なんでだよ』
「見たいから見てるんです」
意味がわからない。
「ほら、早く食べてください」
『っ、』
美味しそうな匂いにつられるように、小さく口を開けた。
そこに入れ込まれるチョコレート。
柔らかいそれは口に入れてふわりと溶ける。
「甘いもの食べてる時の大路さんって子どもみたいっすよね」
『うるさいぞ、次くれ次』
口を開けて次を待つ。
だって美味しい。
「どっちが先輩か分からないっスね」
またひとつのチョコを俺の口に運びながら苦笑する。
へえ、それは心外だな。
『俺が先輩らしいところ、見せてあげようか』
口にチョコをはさんでにやりと笑って、影山の首に手を回す。
俺よりも少し上にある顔にそっと近づいて。
「お、大路さ――」
『黙って』
* * *
『どう？俺のこと見直した？』
「･･･やっぱり、大路さんには敵わない」
すっかり自分と同じ甘い匂いがする影山は、降参です、と両手を挙げた。
『ふふっ、降参はまだ早いんじゃない？』
「え、それ･･･」
『俺からの、バレンタインチョコ』
ポケットから取り出した綺麗にラッピングされた箱。
にこり、と笑う。
『いらない？』
首を傾げるとどこか照れたように笑って、今度は影山から顔を近づけてきた。
「全部、ください」
すみません本当すみません(土下座)
本当はバレンタインに考えてたやつなんです
続編の１話目がこんなのですみません
あともう何話かバレンタインネタ考えてたので消化させてください･･･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 265人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夏海 - 私も学生です！！中2です（*'‐'*)♪不登校ですけどね（；^ω^） (2015年1月11日 18時) (
レス) id: 68a7985ae2 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 夏海さん» 遅れてごめんなさい･･･内緒です！学生です！笑 もうすぐおばさんかもしれないです！！笑 (2015年1月10日 19時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 幸海月さん» ほんっとに遅れてすみません･･･全然全然です！がんばります！そう言ってもらえる作品をこれからも作っていけたらと思います･･･ありがとうございます！ (2015年1月10日 19時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
夏海 - ちなみに、浅葱さんって年いくつなんですかー？（*'‐'*)♪ (2014年12月30日 22時) (レス) id: 68a7985ae2 (このIDを非表示/違反報告)
幸海月(プロフ) - 浅葱さん» 急かしてしまったようでスミマセン(-_-;)時間が、できたら更新頑張って下さい。浅葱さんの作品大好きっス(*^^*) (2014年11月22日 8時) (レス) id: 76f97dbfe2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：浅葱 | 作成日時：2014年5月22日 6時
