第４６話：狐、差別は良くないです ページ47
巨人島リトルガーデンを出た船は、ただ静かに海路をゆく―――
「おれはないつか絶対にエルバフへ！戦士の村へ行くぞ！！」
「必ず行こう！いつか巨人島の故郷へ！！」
肩を組むルフィとウソップは随分楽しそうだ。
「元気ね、あいつら･･･」
『本当にね』
呟くナミに、微笑みながら答える･･･あれ？
『ナミ、大丈夫？』
「なんだか私、さっきのでどっと疲れちゃったみたいなの･･･」
それは確かに。巨人族だったり、大きい魚だったり、恐竜だったりとか。
疲れが出てもしょうがない。
「これ、みててくれる？」
『いいよ、休んでて』
手渡された"永久指針"をそのままビビに送る。
「え？」
『頼んだ』
「･･･」
その"永久指針"をじっと見据えるビビに、ナミと顔を見合わせて笑う。
「これでやっとアラバスタへ帰れるわね」
『なーんか、長かったような、短かったような』
「ま、もっともアラバスタへの航海が無事にすめばの話だけど」
こら、そういうこと言わない。
「私はきっと帰らなきゃ･･･だって今、王国を救う方法は」
呟いて、どんどん険しくなっていく顔。
「必ず生きて、アラバスタへ」
『ビービ』
「わっ」
シワが寄っている眉間に指を置いて。
『俺たちがついてる、ね？』
「Aさん･･･」
ニッコリと微笑む。
『っ！』
あれこれ前にもあったな。
気配を感じて後ろに避ければ目の前の黒。
「そう力む事ァねェよ、ビビちゃん」
こいつ。
「この狐野郎だけじゃァ頼りねェだろうが、おれがいる！！」
料理を片手に、自信満々な顔をするサンジ。
『ちょっとそれ、どういう意味？』
っていうか危ないんだけど。
「本日のおやつ、プチフールなどいかがでしょう」
『無視すんな』
「サンジさん･･･」
なにこの扱いの差。男女差別。
「「んまほー」」
よだれを垂らしながらさっきまでエルバフの歌(適当)を歌っていながら騒いでいた彼らがいる。
「おめェらの分はキッチンだ」
「「うおおおおっ！」」
それに反応して、早速取りに向かったらしい。
『ねー、サンジ』
「なんだよ、クソ狐」
『俺の分は？』
「なし」
『･･･』
差別だ、男女とかじゃなく、俺とそれ以外差別だ。
「･･･はァ、ほらよ」
『んぐ』
さっき女性陣にあげたのとおそらく同じものが口に思い切り入れられた。
『美味し』
「ったりめーだろ」
『･･･美味しい』
とりあえずそれしか言えなかった。
→
第４７話：狐、肉を食っても治りません→←第４５話：狐、まっすぐです
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 249人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sino(プロフ) - 面白いです！無理せず頑張って下さい！！ (2015年7月23日 12時) (
レス) id: c859159afd (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - Reginaさん» 遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！頑張りますありがとうございます！！ (2014年10月27日 20時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
Regina - 面白いです!!続きも頑張ってください!! (2014年10月13日 14時) (レス) id: d693d9f1e0 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 銀狼サイアさん» 本当に遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！ 停滞してしまっていますが書きためはあるのでこれからがしがし更新していきたいと思います！！頑張ります！！ (2014年10月13日 8時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼サイア(プロフ) - 面白いですね!!更新待ってます!! (2014年9月28日 9時) (レス) id: e347321cdf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：浅葱 | 作成日時：2014年4月20日 11時
