第３８話：狐、怒ります ページ39
完全に見失ったな。
―――グルル
言っているく意味はなんとなく分かる。
気を負っているらしい。
『いいよ、君のせいじゃない』
笑って、頭をポンポンと撫でた。
しかし今の状況、客観的に見るとすごく面白いだろうな。
恐竜に乗ってジャングルを動き回ってるんだから。
なんて、思っていた時。
――――オオオオ
あっちか。
『向かってくれる？』
―――グルルル
何の音までかはわからなかったがあちらに誰かがいるらしい。
* * *
音の方向にやって来た。キョロキョロとあたりを見回すと、見つけた。
『ルフィ！ウソップ！カルー！！』
恐竜の上から降りて駆け寄る。
「A！」
「A！･･･と恐竜！？」
誰にやられた、なんて聞かなくても分かる。
『BW』
俺の仲間を、よくも。
巨大な骨の下敷きにされているルフィ。
そんなルフィを必死に掘り出そうとするカルー。
体を地面に埋められているウソップ。
みんなに共通しているのは、傷だらけだってこと。
『ウソップ』
静かに名前を呼んで、尻尾で引き抜く。
「うおわっ！？」
『誰にやられたの？』
「A？」
『BWだね？』
笑ったつもりだったけど自分でも分かるほど、声が低い。
「お、おい、A」
『もう一回聞くよ？BWにやられたんだね？』
「あ、あぁ･･･でも、お前」
『ん？』
ニコリと笑って今度はルフィの方に寄った。
『今、出してあげる』
「頼む！」
巨大な骨にルフィがはまっている小さな隙間。
そこに尻尾をいれる。
『っ！』
意識を集中させて、一気に持ち上げる。
「よし！！」
ルフィが這い出た。それを確認して骨を降ろす。
『っはぁ』
あー重かった。
「ありがとなA、助かった」
『どういたしまして』
ごきごきと準備体操のように首や腕を回すルフィ。
彼に答えて、恐竜の方へ向かって。
『ここまでありがとう』
答えるように唸って、森の奥へと消えていった。
「おっし、行くか」
『取り戻さないとね、みんなを』
「「おう！！」」
「「行くぞぉおお！！ウソップ！！鳥ィ！！！」
走り出す、ふたりと一羽。
「A！！」
『？』
ウソップがこちらを振り返る。
「俺たちにやらせてくれ！！」
『･･･』
「自分がやられた分は自分でやり返す！！だから頼む！！！」
･･･そういうことね。
もう俺をおいて走り出してる癖に何を言ってるんだか。
『分かった』
「ありがとう！！」
でも、あんまり怪我しないでよね。
小さく呟いた。
→
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sino(プロフ) - 面白いです！無理せず頑張って下さい！！ (2015年7月23日 12時) (
レス) id: c859159afd (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - Reginaさん» 遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！頑張りますありがとうございます！！ (2014年10月27日 20時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
Regina - 面白いです!!続きも頑張ってください!! (2014年10月13日 14時) (レス) id: d693d9f1e0 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 銀狼サイアさん» 本当に遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！ 停滞してしまっていますが書きためはあるのでこれからがしがし更新していきたいと思います！！頑張ります！！ (2014年10月13日 8時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼サイア(プロフ) - 面白いですね!!更新待ってます!! (2014年9月28日 9時) (レス) id: e347321cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅葱 | 作成日時：2014年4月20日 11時
