第３６話：狐、今後に期待です ページ37
「よくやるわ、こんなムダケンカ」
「ムダゲンカっていうなアホ！！！」
ため息をついたナミに、地団駄を踏むウソップ。
「とにかく船に戻りましょう、記録がたまるのに一年もかかるなんてムチャクチャだわ！！」
『そんなこと言ったって、ここの地盤がそうなんだから』
しょうがないじゃない、って言おうとしたんです。
「･･･なあに？」
『なんでもないです』
その笑顔怖いです、ナミさん。
「船でみんなを待って策を練らなきゃ」
「待て、ちょっと待て！！」
まあ、とりあえず船に戻るのは賛成かな。
いつまでもここにいても仕方ないしね。
と思っていたのだけれど、ウソップに引き止められた。
「おれは恐竜相手じゃ、手も足も出ねェっ！！！」
『そんな威張って言うことじゃないと思うけど･･･』
「したがって、おれ達だけでジャングルを抜けて船へ辿り着くなんて不可能だっ！！」
「元から恐竜はAに担当してもらうつもりだったけど？」
『え、聞いてないよ』
「そりゃそうよ、言ってないもの」
まったく、どこまで横暴なんだこの人。
「でもあんた今、勇敢な戦士がどうとか言ってたじゃない」
「それは精神の話を言ったんだ！自分の生き様を誇れる男におれはなりてェとな！！」
『ま、頑張ってよ』
ガキ大将にもっとどやされるのも嫌なので欠伸をひとつして立ち上がる。
『恐竜とかの相手は俺がするから、ふたりとも離れないでね』
「ええ、でも向こう側の家に巨人の家にルフィ達がいるのよね」
『そう言ってたね』
「一旦そっちへ向かいましょう」
それがいいかもしれないね。
『･･･ウソップなにか語ってるよ？』
「ほっときなさい」
『そんなこと言って』
「いいわ、あんたはあたし達を守ることに専念しなさい」
『･･･はいはい』
言って、ナミはウソップのカバンをがしっと掴んで。
「･･･たとえいつの日か何もかも失って、無人島で一人死の瞬間をむかえたとしても･･･おれはおれの人生を誇り、こう言って死ぬのだ！！おれは"勇敢なる海の戦士"ウソップだ！！」
そのまま引きずっていく。
「･･･ってな！！！」
「はいはい」
え、大丈夫？
顔は決めたまま、女の子に引きずられていくウソップはとても勇敢とは言えないけれど。
きっとこれからに期待ってことなんだろう。
「行くわよ、A」
『ん』
「あんたも早く頼れる戦士になってくれる？」
「おう、よし」
『楽しみだね』
ふたりの後に続いてジャングルの中に足を踏み入れた。
→
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sino(プロフ) - 面白いです！無理せず頑張って下さい！！ (2015年7月23日 12時) (
レス) id: c859159afd (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - Reginaさん» 遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！頑張りますありがとうございます！！ (2014年10月27日 20時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
Regina - 面白いです!!続きも頑張ってください!! (2014年10月13日 14時) (レス) id: d693d9f1e0 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 銀狼サイアさん» 本当に遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！ 停滞してしまっていますが書きためはあるのでこれからがしがし更新していきたいと思います！！頑張ります！！ (2014年10月13日 8時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼サイア(プロフ) - 面白いですね!!更新待ってます!! (2014年9月28日 9時) (レス) id: e347321cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅葱 | 作成日時：2014年4月20日 11時
