第３５話：狐、戦士の誇りです ページ36
『すごいな･･･』
目の前―――ではないのに、あまりにも大きくいその戦い。
「今のうちに逃げられるわ！行きましょウソップ、A！」
「すげェ」
「ウソップ！？」
「理由もねェのに･･･こんな戦いを！」
「はた迷惑なケンカよね」
「バカ野郎！これが真の男の戦いってもんなんだよ！！」
「？何それ」
例えるならふたりは、自分の胸に"戦士"という旗を一本ずつかかげている。
それは命よりも大切な旗で、決して折られたくない。
だからその旗を守るために、今まで100年間もぶつかり続けてきた。
「わかるか！？これは紛れもなく"戦士達"の"誇り高き決闘"なんだよ！」
なんだか、いつにも増して熱いねウソップ。
「別に興味ないもん私･･･ホラ！早く逃げるわよ！」
行きましょう、と俺の腕をひく。
『、うん』
「おれはもう少し見てる！」
ナミと顔を合わせてため息をついた。
「おれはこういう誇り高い男になりてェ！！」
「ふーん、あんた巨人になりたいんだ」
『なれるといいね』
「お前らはいったい何を聞いてたんだ！？」
怒ったように地団駄を踏む。
「こんな戦士たちの暮らす村があるんなら、おれはいつか行ってみてェなァ！！」
彼らを見て誇らしげに言うウソップに思わず微笑んだ。
『いつか行こう、みんなで』
「おう！」
隣からナミのため息が聞こえた。
* * *
「おれはいつかあんた達の様になりてェ！」
「巨人にか」
「そうじゃねェよ！！」
『ふふっ』
ウソップの心意気を見たブロギーさんが話してくれたのは、エルバフの誇り。
エルバフの戦士は特に名誉ある死を望む。
誇りを滅ぼすことなく死ぬことができたらそれは"名誉ある死"になる。
そしてそれがエルバフの地に受け継がれる永遠の宝になる―――
―――ドォォン！！
火山の噴火は、開始の合図。
「ガババババ、今日は景気がいいな！」
「さっきの傷は！？」
「なに、互いに条件は同じだ！」
決闘の準備をと立ち上がる。
「師匠！」
『師匠？』
「おれのことか！？」
「今日からアンタはおれの師匠だ！ブロギー師匠！！」
「そうか、おれが師匠か！ガババババ！」
まんざらでもなさそう。
「おれはウソップ！いつか師匠みたいな勇敢な海の戦士になるんだ！」
「おお、そうかウソップ」
ふたりのやり取りを見ているとつられて笑顔になった。
「じゃあブロギー師匠！頑張って！！」
「今度こそ奴をブチのめすつもりだぜ！！！」
『馴染んでるし』
豪快に笑って向かっていった。
第３６話：狐、今後に期待です→←第３４話：狐、もてなされます
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sino(プロフ) - 面白いです！無理せず頑張って下さい！！ (2015年7月23日 12時) (
レス) id: c859159afd (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - Reginaさん» 遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！頑張りますありがとうございます！！ (2014年10月27日 20時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
Regina - 面白いです!!続きも頑張ってください!! (2014年10月13日 14時) (レス) id: d693d9f1e0 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 銀狼サイアさん» 本当に遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！ 停滞してしまっていますが書きためはあるのでこれからがしがし更新していきたいと思います！！頑張ります！！ (2014年10月13日 8時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼サイア(プロフ) - 面白いですね!!更新待ってます!! (2014年9月28日 9時) (レス) id: e347321cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅葱 | 作成日時：2014年4月20日 11時
