第３１話：狐、スペシャルドリンクです ページ32
メインマストに登って、空と海を眺める。
いま何かを考えようものなら、全部ソコにいってしまうから。
何も考えたくなかった。
「お、こんなとこにいたのか」
『サンジ』
下から頭をのぞかせたのは、手に何やら飲み物らしいものを持っているサンジだった。
『なに？』
「ほらよ、特製のスペシャルドリンクだ」
『ありがと』
にこりと笑ってそれを受け取る。
うわあ美味しそう。
「何やってんだ？こんなとこで」
『別に、何も』
口に広がる甘酸っぱい味。
「･･･何か悩んでんのか」
『悩んでなんかないよ』
ストローから口を離して、もう一度笑う。
「ま、いいけどよ」
言って、タバコを蒸した。
あれ、もしかして。
『心配してくれてる？』
「誰が、ヤローの心配なんかするかよ」
あっそう。
『別になんでもないよ、ただ今日はここで寝ようと思っただけ』
「そうかよ」
さして興味なさそうに言って。
『うわわっ』
「あんまり抱え込み過ぎんじゃねェぞ！！」
『ちょ、サンジっ』
ぐしゃぐしゃと掻き回される頭。
そしてボサボサになっているであろう髪。
間違ってもジュースはこぼさないように、一応少し離れたところに置く。
「下でルフィたちが、Aのこと探してたぜ」
『･･･』
「髪は直せよ」
誰のせいだと思ってるんだ、こいつめ。
にやにやと笑う彼に、ひと睨み。
「変なこと考えてないで、はやく降りてこい」
降りていく頭。
『―――』
そこに向かって小さく呟いた。
―――『ありがと』
「なーA！釣りしようぜ釣り！」
『釣り？いいね』
飲み物を片手に甲板に降りると、すぐにルフィが駆け寄ってくる。
『釣竿なんてあったっけ？』
「ウソップが作ってくれるんだ！！」
『へえ、さすが器用だね』
「ま、俺様にかかればこんなこと楽勝だぜ！！」
誇らしげに言うウソップに俺も笑顔を返す。
「おい、みんな見ろよ！イルカだぜ」
「おお」
『ホントだ』
「わあっ、かわいい･･･」
サンジの声で、そちらに目を向けたが。
『あ、』
「「デカイわーっ！！」」
あまりのサイズに全力のツッコミ。
「逃げろーっ！！」
「「ほいきたキャプテン！！」」
それぞれが持ち場につく。
「A！こっち手伝え！！」
『あ、うん！』
呼ばれて。
「おい、A！」
『はい！』
手伝って。
「A！！」
『･･･わかってる！』
っていうか俺。
『こき使われすぎじゃないの？』
「「気のせいだろ」」
･･･こいつら。
→
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sino(プロフ) - 面白いです！無理せず頑張って下さい！！ (2015年7月23日 12時) (
レス) id: c859159afd (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - Reginaさん» 遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！頑張りますありがとうございます！！ (2014年10月27日 20時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
Regina - 面白いです!!続きも頑張ってください!! (2014年10月13日 14時) (レス) id: d693d9f1e0 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 銀狼サイアさん» 本当に遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！ 停滞してしまっていますが書きためはあるのでこれからがしがし更新していきたいと思います！！頑張ります！！ (2014年10月13日 8時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼サイア(プロフ) - 面白いですね!!更新待ってます!! (2014年9月28日 9時) (レス) id: e347321cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅葱 | 作成日時：2014年4月20日 11時
