第３０話：狐、船の進路を決めないでください ページ31
麦わら帽子が彼女の元まで飛ぶ。
「あなたが麦わらの船長ね」
「お前帽子返せ、ケンカ売ってんじゃねェかコノヤロー！！」
「不運ね･･･B・Wに命を狙われる王女を拾ったあなた達も、こんな少数海賊に護衛される王女も」
そして、と俺を見た。
「こんな海賊たちとお仲間ごっこをしているあなたも」
『！』
「次の"リトルガーデン"であなた達はおそらくクロコダイルの姿を見ることなく全滅するわ」
「するかアホーッ帽子返せコノヤロー！！」
「去勢をはることなんて誰にでもできるわ」
帽子がルフィの頭の上に戻る。
そしてビビの手元には"永久指針"。
「その指針がしめすのはアラバスタの一つ手前の"何もない島"」
『どうしてこれを？』
「さ、どうしてかしらね」
微笑む彼女の考えていることが分からない。
「そんなのどっちだっていい！！」
「あっ」
"永久指針"を取って握りつぶすルフィ。
まーた、荒技なんだから。
「この船の航路を、お前が決めるなよ！！」
「そう、残念･･･私は威勢のいい奴はキライじゃないわ、生きていたらまた逢いましょう」
「いや」
間髪いれずに拒否を示すルフィに、少しだけ笑って。
「またね、狐くん」
『･･･ええ』
大きな亀に乗って去っていく姿を、ルフィと並んで見送った。
「私本当にこの船にのってていいのかしら･･･みんなに迷惑を」
「なーに言ってんの、あんたのせいで私達の顔はもうわれちゃってんのよ！！メーワクかけたくなかったら始めからそうしてよ！！」
「う、ごめんなさい」
「そうでしょ？ルフィ」
「サンジ朝メシー！！」
ほんとに分かってる？ルフィ。
『大丈夫だよ、ビビ』
「Aさん･･･」
『俺も同じだから、一緒に頑張ろ？』
「それって？」
不思議そうな顔をするビビにニコリとだけ微笑んで壁に寄りかかり、風をうけた。
―――俺はいいのか、この船に乗っていて。
「なァ、A」
『あ、なに？』
突然ルフィに呼ばれて、少しびっくりした。
「雪降ったよな、この間」
「ふるわけねェよな」
『いや降ったよ』
「もう一回降らねェかなァ」
『ヤダよ、寒いの』
「お前、狐の癖に寒いのダメなのか」
なに癖にって。
『寒いのはキライなんだ』
「あ、今度雪合戦しよう！！」
『だから寒いのキライだって』
「Aは俺のチームな！！」
『やらないってば』
「っはー！楽しみだなァ」
『･･･もういい』
今を失いたくない。ずっと旅を続けていたい。
そのために、どうすればいい――――？
→
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sino(プロフ) - 面白いです！無理せず頑張って下さい！！ (2015年7月23日 12時) (
レス) id: c859159afd (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - Reginaさん» 遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！頑張りますありがとうございます！！ (2014年10月27日 20時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
Regina - 面白いです!!続きも頑張ってください!! (2014年10月13日 14時) (レス) id: d693d9f1e0 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 銀狼サイアさん» 本当に遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！ 停滞してしまっていますが書きためはあるのでこれからがしがし更新していきたいと思います！！頑張ります！！ (2014年10月13日 8時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼サイア(プロフ) - 面白いですね!!更新待ってます!! (2014年9月28日 9時) (レス) id: e347321cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅葱 | 作成日時：2014年4月20日 11時
