第２０話：狐、彼のようになりたいです ページ21
『ルフィってさすごいよね』
ゾロが昼寝をするというのでついて来た。
『頭で色々考えてるんじゃなくて、体が自然と動いちゃうんだろうね』
「ま、それがアイツだからな」
やり方はどうであれ、ラブーンを前に進めたのはルフィだった。
俺にあんなことは、できない。
『俺もあんな風になれればいいのに』
「やめとけ、そりゃ無理だ」
『やっぱり？』
「それにあんなのアイツひとりで十分だ」
『確かに』
周りの仲間がルフィふたりを相手にしている姿を想像して思わず笑った。
「アイツはアイツ、お前はお前だろ」
『ん』
「おらもう寝る」
『･･･俺も寝よっと』
「ここで寝んのか？」
『邪魔ならラブーンの上でも』
「･･･別に邪魔じゃねェよ」
それだけ言って、すぐに寝息を立て始めた。
つられて、俺も欠伸をひとつ。
自分の尻尾を下にし、眠りに落ちる。
「おい！！てめェら手伝えよ！！」
無理無理、俺はもう寝てるからね。
* * *
「A！」
『･･･ん』
「起きなさいよ！！」
『痛ーーーっ！！』
最悪の目覚めだ、もうナミには恐怖心しかない。
思いっ切り尻尾踏まれたんだけど。
『なあにもう』
「あんた"記録指針"って知ってる！？」
『そりゃあ』
"偉大なる航路"には必要不可欠だもの。
『え、もしかしてナミ･･･知らなかったの？』
にやりと笑ったが、即後悔。
「ふうん、また踏んで欲しいみたいねそれ」
『やめてください嘘ですごめんなさい』
怖い、怖いよこの人。
「そろそろ"記録"がたまったはずだ」
「うん、ウイスキーピークを指してる！」
俺が寝ている間に色々あって、あの変な二人組を故郷まで送ってやることにしたらしい。
別に逆らわないけどそんなに誰にでも優しくていいのかな。
「じゃあな、花のおっさん」
「記録指針ありがとう！」
「行ってこい･･･おい、そこのお前」
え、俺？
呼ばれて、船を降りる。
「２年ほど前まで海軍じゃなかったか？」
『･･･なぜ？』
「話に聞いたことがあってな」
『･･･昔の話です、今は違いますから』
「いつかそう言い聞かせなくても良くなる日を願っているよ」
『･･･失礼します』
俺が、言い聞かせてる？そんなわけない。
ラブーンに視線を向ける。
『俺も強くなるから』
「なんだったんだ？」
『なんでもないよ』
「そうかァ？じゃ行ってくるぞクジラァ！！」
――――ブオオオオ！！！
額に麦わら海賊団のマークを描いたクジラは高らかに声をあげて俺たちを送り出した。
→
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sino(プロフ) - 面白いです！無理せず頑張って下さい！！ (2015年7月23日 12時) (
レス) id: c859159afd (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - Reginaさん» 遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！頑張りますありがとうございます！！ (2014年10月27日 20時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
Regina - 面白いです!!続きも頑張ってください!! (2014年10月13日 14時) (レス) id: d693d9f1e0 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 銀狼サイアさん» 本当に遅れてごめんなさい！コメントありがとうございます！ 停滞してしまっていますが書きためはあるのでこれからがしがし更新していきたいと思います！！頑張ります！！ (2014年10月13日 8時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼サイア(プロフ) - 面白いですね!!更新待ってます!! (2014年9月28日 9時) (レス) id: e347321cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅葱 | 作成日時：2014年4月20日 11時
