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第34話:へなちょこはなしで ページ39

「な、なんて言えばいいかな・・・」
『思った通りに言えばいいんじゃない』
「で、でも、」
『うじうじするな!!』

ジャージにも着替えてバレーシューズも持った。
準備は万端なのに、なんでこんなにへなちょこなんだ。

『あーもう、そこで死ぬまでうじうじしてればいいよ』
「あっA待ってよ!!」

「あっAさんと!アサヒさんだっ!!」

体育館の窓から日向が叫ぶ。

「ゲッ!またコイツ・・・」
「アサヒさあーん!!?」

その奥から嬉しそうな顔をした龍が見えた。

「あっおっ俺はっそのっ」
『もう諦めろ』

旭のバックを引っ張って入口へ向かう。
しかし、俺が開けるよりも早くに反対側から開かれた。

『あっ』
「お!?」

そこには鳥養さんが居た・・・なんで、いるの?

「なんだ遅刻かナメてんのかてめえら!!お前ポジションどこだ!!」
「あっえっWS・・・」
「人足んねぇんださっさとアップとってこっち入れ!!」

一瞬躊躇う旭を急かすように「すぐ!!すぐ!!」と烏養さん。

『行こ』
「・・・うん」

いつもの体育館。でも、何かが違う。


「Aー!」
『えっ兄貴!?』
「来ちゃった」

来ちゃった、じゃなくて。なんで居る。

コートでアップをする大人達の中に、見知った顔が何人か。
さらに毎日顔を合わせてる奴がいた。
二人目の兄貴、太陽兄だ。

「烏養先輩が急に来いっていうから、来ちゃった」
『その可愛いアピール別に可愛くないからね』

相変わらずのテンションの高さにため息。


兄貴が説明してくれた。
烏養さんが期間限定のコーチになったこと。
今の烏野の実力を見るために、兄貴たちOBを集めて試合させようとしていること。
武田先生が言ってた”あの人”って、烏養さんのことだったんだ。


「お前らの方から一人セッター貸してくれ」

少しの沈黙の後、先に動いたのは孝支だった。

「俺に譲るとかじゃないですよね。菅原さんが退いて俺が繰り上げ・・・みたいの、ゴメンですよ」
「・・・俺は正セッター争いしてやるって思う反面どっかで・・・ほっとしてた気がする」

孝支の本音。

「セッターは攻撃の”軸”だ。でも俺はトスを上げることにビビってた」
『孝支』
「・・・スパイクがブロックに捕まる瞬間考えると、今も恐い。けどもう一回俺にトス上げさせてくれ、旭」

真っ直ぐに旭を見据えて、孝支は言う。

「影山、負けないからな」
「俺もっス」

ああ、もうすぐだ。
また一歩、烏野バレー部が前に。



番外編:泣いてる子には 菅原→←第33話:ひげちょこエース



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☆神雲☆ - すっ…………菅さん………、天使……… (2017年11月23日 22時) (レス) id: 31a5141faf (このIDを非表示/違反報告)
炎人氷柱眼帯歌唄お鈴虹猫の姫君(プロフ) - 浅ちゃん、うん忙しいからしたかないよ、更新頑張ってね! (2014年10月13日 16時) (レス) id: 2e52a946c5 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 炎人氷柱眼帯歌唄お鈴虹猫の姫君さん» 姫ちゃん!!遅れてごめんね!!ひさしぶり!!!! (2014年10月13日 8時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)
炎人氷柱眼帯歌唄お鈴虹猫の姫君(プロフ) - 浅ちゃああああん!!久々! (2014年9月24日 16時) (レス) id: 5382ccf214 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 黒宇佐さん» コメントありがとうございます!黒尾さん格好良いですよね!!もしここのお話にあのかっこよさが表現できていたら嬉しいです・・・!本編にもそろそろ登場だと思うので、ぜひぜひよろしくお願いします!!! (2014年6月3日 5時) (レス) id: a6dbb70d76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:浅葱 | 作成日時:2014年4月6日 17時

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