真珠と青と、星の唄。Kei.I

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愛妾の仕事。






それは恐ろしく、









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暇で退屈でつまらない。








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本来、王子の癒しとなるのが愛妾だけれど

肝心の王子はそれを望んでいない。









つまり、形だけの愛妾である私に仕事はない。









慧「Aの好きに過ごしていーよ。」




慧「城の中ならどこ行ってもいいし、欲しい物あったら俺に言って。」




慧「目も、カラコンつけてていいから。」





王子はそう言っていたけれど…





知らない場所で知ってる人もいなくて、

広い城の中を歩けばすれ違う人たちがみんな

私を振り返ってはヒソヒソしてて。






そんな中できることなんて、

図書室にこもるか、庭を散歩するくらいしかなかった。







「…はぁ。」





本好きな自分に感謝。

じゃなきゃこんな何日も時間をつぶせてないよ。







何冊か本を抱えて中庭に向かう途中

そんなことを思っていた。








「…今日はここら辺で読もうかな。」







ほんのり甘い香りがする木の根元、

座ってのんびり本を読む。







今日はそよ風も吹いてて心地いいな

なんていい気分でいると







？「ちょっとちょっと…！！ダメだよ勝手に入っちゃあ！」






麦わら帽子を被った青年がやって来た。









？「ほら、どいたどいた！」

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