パズルバース 8 (ページ15)

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暗殺ページ15

その日の朝はとても目覚めがよかった。当たり前だ。そうなるように体調管理をしてきている。
朝早く起きて、いつも通り訓練場に向かう。
するとそこには、東暁大佐がいた。
「やあ、紫淋くん。早起きですね」
「大佐こそ」
にこりと笑む。全て計算づくだ。僕はありとあらゆることを記憶している。大佐が早朝、他の誰も起きていない時間に、こうして射撃訓練に来ることも。
「紫淋くんもこんな朝から訓練とは、感心なことです」
同じくにこりと笑みを返す大佐に、僕は微笑んだまま言った。
「いいえ、大佐」
かちゃり。
「僕がしにきたのは、実戦です」
ばぁん、と耳をつんざくような音が場を貫く。
開戦の合図。だが、撃った先に大佐はいない。予測はしていたのだろう。
僕は視線を滑らす。気配は──後ろ。
懐からナイフを取り出し、迫り来る気配に合わせて振り出す。
「なんで!」
そんな大佐の声は無情にも空に溶けていく。
今ここに戦端は開かれた。