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戦争の理由 ページ4
パズル性の強制布教派に反抗したのがこの国だ。
考古学者が英雄サクラが遺した文献の中から「呪われた性について」の記述を発見したからだ。
この国での英雄サクラの権威は大きい。血筋であるというだけで、実緋さんにそれなりの発言権を与えるくらいには。
実緋さんにはサクラの真意がわかっているらしい。だから本当は戦争なんてすべきじゃないと思っている。
僕も実際、そう思っている。こんな性別のような種別一つで戦争なんてちゃんちゃらおかしい。だったら、男と女で戦争するのかと問いたいくらいだ。もしくは、猿と人間で。
馬鹿馬鹿しいにも程があるだろう。笑えてくる。
これだけ戦争を罵っておきながら僕は、渦中に身を置いているのだから。
この国の人と何が違うのだろうか。国という他者の言葉に振り回されているだけの、この国の軍人と。
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作者名：九JACK | 作成日時：2019年4月17日 22時
