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転生物語 ページ23
この出会いは運命なのだろうか、と思いはしたが、すぐに振り払った。
きっと僕がこの人の「紫淋」にされているのは、この人の未練や執念がそうさせているのだ。僕の意思でも、ましてや、存在するかもわからない神とやらの計らいでもない。
けれど、この人はそう認識できない。これがこの人の記憶で、夢物語というにはあまりにも生々しいからだ。
これを人は転生というのだろう。おそらくだが。
どういうメカニズムかわからないが、東暁という人物は新しい世界で東暁という以前の記憶を持ったまま、今の東暁という人間に転生した、というわけだ。
特別な存在である以上、強いパズルに生まれたのも無理はないと言える。前世でもカリスマはあったようだし、人を惹き付ける能力に長けているのだろう。
……これは、とてもいい弱味になる。
そう思った瞬間、瞼が現実で開いた。
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作者名:九JACK | 作成日時:2019年4月17日 22時