検索窓
今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:8,340 hit

パズルとピース ページ8

他愛もない話をしていると、教会の礼拝堂の扉がその静謐をよしとすべき場所にあるまじきばたんという物々しい音を立てて、聞こえよく言えば元気よく開いた。
「あ、紫淋だ!」
「燈狩(ヒカリ)、年上の人には敬称つけないと……ごめんなさい、紫淋さん」
入ってきたのは赤みがかった金髪をさらさらと長く伸ばしている女の子と、色素の薄い赤髪を顎くらいまで伸ばしている女の子だ。年頃は僕の少し下。僕は15なので、13歳くらいと思われる。
「大丈夫ですよ、赤梨(アカリ)さん」
元気なオレンジの長髪の方が燈狩さんで薄い赤髪が赤梨さんという。この教会に預けられている孤児である。
溌剌とした燈狩さんの琥珀色の目は見えるのだが、赤梨さんの目は包帯に覆われていて、ついぞ見たことがない。ただ、目が見えないため杖をついて歩く赤梨さんにはいつも燈狩さんがついている。今も手を取り合って、仲睦まじい様子だ。
それもそうだろう。二人はかちりとはまったパズルとピースなのだから。

得られるもの→←神子



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 6.3/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
設定タグ:パズルバース , 心の欠片 , 虹の死神   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:九JACK | 作成日時:2019年3月24日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。