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優秀であるということ ページ13
パズルはあらゆる方面の才能に恵まれている人種だ。それを演じるということは、どんなこともそつなくこなせなければならない。
それを演じるのが、僕には辛い。
なんでも一番でなければならない。優秀な成績を修めなければならない。そういう義務感ばかりで、息苦しい。
「紫淋、階級どこまで行ったの?」
燈狩さんからの問いに僕は苦々しい思いをしながら答えた。
「准尉」
「もう尉官級なんですか」
すごいですね、と赤梨に褒められるが嬉しくない。
優秀であることは僕にとっては嬉しくない。親だけが喜び、僕は苦しいだけ。
僕がパズルであるという嘘をつき続ける苦しみが長引くだけなのだ。
だから、それを相談しに、度々この教会を訪れていたのだが……
黄瓶さんに向き直る。
「ここにはしばらく来られなくなります」
そう、僕は尉官になった。
「任務であちらに潜入することになりました」
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作者名:九JACK | 作成日時:2019年3月24日 13時