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「おい、黙ってんなよ…生きてっかー?」
「……。」
「そんなにイヤだったのかよ。」
「…うっさい。」
やっと口を開いたヒノエに少し安堵するマサムネ
ヒノエの小さい声は、誰もいないこの屋上だとよく聞き取れた
「…泣いてんじゃねぇよ。」
その小さい声を聞き取れたこそ、ヒノエが泣いていることに気がついたマサムネは
無理やりヒノエの顔をグイッと上げる
「…泣くほどイヤか?」
「っ…イヤに、決まってる…っ!!」
「そうか。」
マサムネはいつまでたっても
泣きじゃくるヒノエの顔を持ち上げたままだ
「いい加減っ…顔持ち上げるのやめてよっ…。」
「なんで?」
「泣き顔不細工だからっ」
「…そーでもねぇけど?」
マサムネはヒノエの顔を持ちあげる反対の手で
ヒノエの涙をぬぐう
「お前さぁ、ミズシマにキスされんのイヤだっつったじゃんか。」
「……。」
何が言いたいのか、先ほどの会話を引用するマサムネ
意図がわからないヒノエは涙でゆがむ視界の中でマサムネをジッと見つめる
「俺も、相当イヤだった。」
そう言った次の瞬間、マサムネはヒノエの唇に自分の唇を重ねた
一度小さくなるリップ音、唇を一回離した
「…目くらい閉じとけよ。」
そう言ってまたヒノエの唇にむさぼりつくように
角度を変えて何度も何度もキスを繰り返す
「んぅっ……」
息が苦しくなったヒノエは思わず声が漏れてしまう
すると唇をやっと離すマサムネ
「…なんちゅー声出してんだお前。」
「いっ息ができなかった。」
長いキスによる酸欠で少し荒い息つぎのヒノエ
たくさんの酸素を吸ってやっと息が整うと、マサムネを少し睨みつける
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作者名:しー汰 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/payapaya31/
作成日時:2013年11月30日 20時