Kiばかりの妄想小話

F.最後に気づく -1 ページ20

♡ゆづきさんﾘｸｴｽﾄ:学生でちょっと北藤っぽい

■FxK(xF) 高校生ﾊﾟﾗﾚﾙ
───

「なぁ北山、ワタから聞いたんだけど」

「先輩ってつけろ馬鹿
　どっちもだぞ？！」


「…自由登校になるって」

「おう」



進路が決まってて登校日数もクリアしてる３年生
そろそろ自由登校に変わるよ。羨ましいね。


…そう、１つ年上の渉に聞いた。





一番小さくてまぁるい顔してるくせに

俺らより年上の最高学年であるコイツは
それなりの条件をクリアし、自由登校に切り替わる。





「あ、あのさ、」

「これで横尾さん独り占めできて清々すんだろ？」



「……馬鹿」





委員会の繋がりで親しくなったらしい渉と北山


小学校からの幼馴染で友人の渉と俺



お昼に渉のお弁当に釣られてやってくる北山と
校舎裏で会うだけの関係の俺は

コレといった仲でも無ければ共通点もない。



意外に頭も面倒見もいい北山に
テストのコツなんかを聞いたことはあるけれど

そんなの、俺に限ったことじゃない。





でも



渉が休みだった時に、知らず二人ここで顔を合わせ

無言で食事を口に放りながら

手が触れ、
そのまま指を絡めあった。



…ことがある。





あれは、なんだったんだろう



本当はわかってるはずなんだけど
何、と言い切れず胸にモヤモヤが溜まっていく。




だって、ほら


こんな無言になってしまった時に絡む視線

意味が無いわけがない。






「自由ったって、来てもいいんだろ？
　ほら、その…昼だけ渉に食わせてもらうとかさ」

「……いや、」



「授業してるやつら、こっから眺めて笑うとかさ」

「もう必要な時しか来ないよ」


「…そ、そっか…。まぁ、べ、別に、俺関係ねーけど？」





「そう、関係ない。

　お前最後まで敬語使わねーから文句言いたかっただけ」





「……さ、最後って…、え、北山？」


「じゃあな」






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