12話 ページ13
小狐丸side
『わっ、ふわふわ…！』と段々動物を愛でるような手つきになってきた。
主さまの手は温かくて、優しくて、心地良くて…
絶えず感じる主さまの澄みきった霊力に驚く。
小狐丸「……ぬ、し…さま…」
『…っ…！？』
ビクッと手を引っ込め、息を飲むのが分かった。
……まだ、起きるべき時ではないようですね。
しかしこの嬉しさをどう表せば良いのだろうか。
小狐丸「…んん……」
(寝返りでしたか…起こしてしまったかと……)
小狐丸 (寝返りだと思ってくださればいいですが)
また彼女の手を求めるかのようにすり寄れば、耳だけでなく短刀にやるのと同じ様に頭を優しく撫でてくださった。
ああ……なんと心地良い………
思わず口の端に笑みがこぼれてしまいそうだ。
『……ふふ、小狐丸さんかわいい』
小狐丸「！？」
そんな柔らかな声が聞こえた。嘘かと思った。
しかしどうやら嘘ではないようです。
夢でも無さそうです。
『…あら、桜…？』
小狐丸 (！ しまった…！)
『誰のでしょう？ …綺麗……』
どうしても我慢が出来ず、桜が舞っていたらしい。
しかし主さまは誰のものなのかを追求はせず、桜に見惚れているようで…
幸せな微睡みに全身の力を抜き、主さまが離れてしまわれるまで穏やかなひと時を過ごした。
.
縁側での出来事があった翌々日
本丸がどよめくような発言があった。
『……お散歩に、行きませんか…？』
薄布を外し、目を泳がせながらも私に向かって主さまはそう言った。
その白い頬がほんのりと赤い。
言葉が理解出来ず、ぽかんと口を開けてしまった。
乱「小狐丸さん、どうかな？」
小狐丸「ぬ、主さま、小狐めでよろしいのですか…？」
『…こ…小狐丸さんが……いいのです』
小狐丸「〜〜っ！喜んでお供致します！」
ブワッと室内に桜吹雪が舞い、その中で主さまはふわりと微笑んだ。
どきりと痛いくらいに心臓が跳ね、自分の顔に熱を感じた。
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奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！出来たら全員のキャラに愛されたいです！（恋愛的に）あと落ちは出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです！無理せずに頑張ってくださいね！ (2022年12月19日 12時) (
レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
ぱや(プロフ) - れもねーどさん» ありがとうございます、とても嬉しいですっ！！続編を読んでの全体の感想などいただけると更に嬉しいです！続編もよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年5月26日 23時) (レス) id: 855b0898b1 (このIDを非表示/違反報告)
れもねーど - めっさ面白かったです！思わず一気読みしてしまいました…。これから続編読んできます！ (2019年5月25日 20時) (レス) id: 7f42fd7b15 (このIDを非表示/違反報告)
湖@清光可愛い鯰尾君可愛い亀ちゃん大好き！！！ - お、面白過ぎです！面白過ぎて一気に読んじゃいました！続編も見ますね！ (2018年1月26日 22時) (レス) id: 073b3b6cdc (このIDを非表示/違反報告)
ぱや(プロフ) - 栗鼠さん» わあぁぁぁ！いやもうそのお言葉がなんていうかめちゃめちゃ嬉しいです…！ありがとうございます、頑張ります！ (2017年11月24日 20時) (レス) id: ab4af77f12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱや
| 作成日時：2017年10月20日 20時
