転校生は加古隊のオカン (ページ47)

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Story 45 ページ47

出水side

スピーカーにし、スマホをテーブルに置く。

数週間声を聞いてないだけで随分懐かしく感じるのが不思議だ。

それくらいに毎日顔合わせてたし

そりゃそうか

米屋「なぁなぁ、1人暮らし楽しい？」

貴方『うん！用意してくれた部屋がかなり快適でさー』

米屋「え！見てみてー！」

出水「飯とか毎食作ってんの？」

貴方『大体ね。昼は食堂が多いけど弁当も作るし』

あー、これこれ

三輪とか奈良坂も含めてこうやって他愛もない話をすんのが楽しい

Aがいないだけで結構変わるもんだな、気持ち的に。

貴方『…ま、やっぱり寂しいけどね。ボーダーのみんなと会えないし、朝起きても夜帰っても1人だもん』

米屋「おっ、なら会いに行ってやろーか？？」

貴方『おーおー来れるもんなら東京までおいでなさい』

米屋「テレポート使いまくったら行けっかな？」

貴方『トリオン切れの緊急脱出で本部に戻ると思うな！』

料理出来るし、裁縫も得意だったはずだし、面倒見がいいAは母ちゃんみてーだから

特に1人暮らしで困ることはないんだろう

加古隊で1番しっかりしてんもんな

米屋「東京で1人暮らしかぁー…ヤバい人とか家に上げんなよ」

貴方『そりゃもちろん』

米屋「…って秀次がスンゲー心配してた」

貴方『三輪くん過保護か！』

いい子だなぁ…なんて呟きながらAは笑った。

Aに限ってそんなミスを犯すとはなかなか考えられない。

いやでもAは可愛いもんな

米屋「奈良坂が『Aなら返り討ちにするだろ』って秀次を収めてた」

貴方『いや返り討ちって言い方！するけど！』

出水「すんのかよ！！」

米屋「スゲェさすが！！」

2人でゲラゲラと笑い、Aもつられて電話の向こうで笑った。

出水 (……あー…………)

いつ、東京から帰ってくんだろーな

直接会ったらたくさん話すのに

顔を合わせない電話だと話す理由が必要な気がして

なかなか電話をかけられない