転校生は加古隊のオカン (ページ44)

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Story 42 ページ44

貴方side

貴方「わぁーかった！わかったから取り敢えず離れて！」

お昼休みになり、弁当を取り出すと後ろからタックルの勢いで抱きつかれる。

そんなコタくんの背中を引っ張る赤葦くん

赤葦「一緒に食べてくれるって言ってるんですから離れましょう木兎さん」

木兎「だぁーってさっきまで！バラバラだったから！」

ぶぅぶぅと言いながらもコタくんは一旦離れた。

てかやっぱ赤葦くん慣れてるな！

貴方「だっての理由になってないし、練習試合で敵校でしょーが」

木兎「Aに！応援されなかった！！」

貴方「だから敵！！！」

私の肩にガシリと腕を回し、体育館の外の木陰に向かった。

すると赤葦くんもついてくる。

優しい彼はきっとコタくんの面倒を見ようとしてくれてるんだろう。

貴方「大丈夫だよ赤葦くん。お昼の時ぐらいコタくんのことは任せて」

赤葦「…あー……うん、任せてるから大丈夫」

貴方「んっ？…う、うん」

それでも普通についてくる。

もちろん赤葦くんがいいならいいんだけどさ？

疲れるよね絶対

赤葦「…欅沢さん、いるから」

呟くように言い、少しだけ微笑んだ。

貴方「……そっか」

赤葦「うん」

貴方「まあー…いとこだからね。赤葦くんよりもコタくん歴長いし」

赤葦「うん。………ん？？」

赤葦くんはきっと梟谷で1番よくコタくんの面倒を見てるけど、さすがに私の方が慣れてる。

それに私と赤葦くんが同じ空間にいてもコタくんは久しぶりの方の私に構うはず。

コタくんがいてもいなくてもある程度の休息にはなるか！

赤葦 (……いやいやいや…！)

貴方「お、いい感じの場所だね～！涼しげだし、中庭近いし」

木兎「だろっ？だろだろっ？？」

ベンチに並んで腰掛け、お弁当箱を開いた。