転校生は加古隊のオカン (ページ21)

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Story 19 ページ21

貴方side

モブ1「欅沢さん！一緒に帰らない？」

モブ2「おいお前抜け駆けすんな！」

モブ3「一緒帰ろー！」

ホームルームが終わった途端にドバッと押しかけてきた。

なんだこれ…

貴方「ご、ごめんね。この後用事があって…」

本当はないけどね！

家まで来られるとさすがに困るし、疲れたから上手く避けたい…

モブ1「用事！？もしかして任務！？」

モブ2「えっ、カッコいいー！」

モブ3「欅沢さんが戦ってるとこ見てみたいな！」

モブ4「パトロールするのっ？」

ひと言発したら3倍くらいになって返ってくるんだけど！

貴方「あー、えっとね…」

黒尾「はぁーい、コンニチハ」

ヌッと現れた黒尾さんに私も含めてみんなが驚く。

いつの間にこんなところへ…！？

黒尾「先生に頼まれて欅沢ちゃんを呼びに来ました～」

ね～、とニコリと目を細めて私と目を合わせる黒尾さん。

何を企んでいるのかはわからないけれどナイスです！

貴方「そういうわけなんだ、ごめんね」

モブ1「なるほど！」

モブ2「忙しいんだねぇ…」

手を振って廊下に出ると当然のようについてくる黒尾さん。

貴方「脱出のお手伝いありがとうございました」

黒尾「いーってことよ」

貴方「でもバレー部には入りませんからね！」

黒尾「入ってほしいけど別にそのために助けたわけじゃねぇよ」

えっ、あの黒尾さんがまともな人みたいなこと言ってる！

黒尾「……今失礼なこと考えてなかった？」

貴方「さぁーて、今日の晩ご飯は何にしようかなぁ…」

黒尾「無視しないで？」

すると、

ｿﾞｸｯ

貴方「……！」

黒尾「どーしたの？」

体育館の方に小さなゲートが開いたらしい。

首筋を這うような寒気にブルリと身を竦ませて、ポケットのトリガーに触れる。

貴方「ちょっと、ガチめの用事が出来ました」

黒尾「マジか、頑張れ」

黒尾さんに頭を軽く下げると、廊下をダッシュし始めた。

体育館の前に着くと中から声がする。

「うおっ！！ゴキブリ！！？」

「それにしちゃ白いしデカいだろ！！」

「うわ、キモ…」

「これ近界民！？近界民じゃね！！？」

換装してから体育館の戸をガラリと開ける。

貴方「欅沢現着！」

そこにいたのは、

山本「うっわびっくr…けぇぇぇぇぇ！！！」

灰羽「けっ！欅沢さん！！？」

夜久「お前ら騒ぐな！！」

バレー部とラッドがいた。