9 ページ10
夢を、見ている。
なんで分かるかって？
それは、実際にあったことだから。
数年前の昼下がり。
昼間でも、治安の悪い街。
『全く、面倒なことこの上ないな』
目の前で倒れる数人の男達、
それを冷徹に眺めるあたし。
手加減はしたつもりだから、
数十分すれば目覚めるだろう。
少し汚れた服を払って、
その路地裏を後にした。
『お前らもあたしなんかに絡まなきゃ、
こんな目には合わなかったのにね』
片口を上げて、ふっと笑う。
それから目を瞑って呟いた。
『この一矢に定むべしと思え』
その瞬間、世界は反転した。
初めて、
恐怖とは何か知った日だった。
助けてという声が、
空気に吸い込まれて行く。
その瞬間、世界は染まった。
初めて、
安心とは何か知った日だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 51人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カミツレの花(プロフ) - すーさん» どうもありがとうですー (2015年6月14日 14時) (
レス) id: 5332a3f4a6 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - やばい！本当に面白い。続きが気になるよ！ (2015年6月14日 14時) (レス) id: 52a6931ebc (このIDを非表示/違反報告)
カミツレの花(プロフ) - すーさん» ありがとうございますっ(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) これからも頑張って書きますー (2015年6月7日 14時) (レス) id: 5332a3f4a6 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - とても面白いです。 オリジナル感もあり楽しんでよんでます。 (2015年6月7日 12時) (レス) id: 52a6931ebc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カミツレの花 | 作成日時：2015年5月29日 18時
