晴れのち雨、君のちあたし。【赤羽業】

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質問攻め組が退散して、

あたしは少し息を吐く。


こんなに一気に話したの、

久しぶりかもしれないな。


カ「何感傷に浸ってんの？」


『浸ってないから』


カ「今日、暇？」


『唐突だな』


あたしが軽く唇の端を上げると、

赤羽は子供みたいに笑った。


カ「久しぶりに"釣り"しない？」


『それ、

あたしに拒否権ないんでしょ？』


パーカーの袖を軽く上げて、

机に頬杖をつく。


寺「お前ら、釣りなんてすんの？

古風すぎるだろw」


寺坂くん…

ご期待に添えなくてごめん。


カ「ヤンキー釣りだけど？」


『寺坂くんもやる？』


唖然とした寺坂くんを横目に、

赤羽は立ち上がった。


カ「じゃ、サボろっか」


『うん、サボる』


あたしも立ち上がって、

教室を後にする。


…前に、1度教室を振り返った。


ここがあたしの、新しい居場所。


初日からサボるなんて、

悪い生徒かもね。


カ「ほら、晴ちゃん行こうよ」


先に行っていた赤羽に

声をかけられる。


あたしは慌てて、その後を追った。

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