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『そんなことないと思うよ?』
カ「本当に?」
あたしは下がってきた太陽を見つめた。
カ「俺の目、見て言ってよ」
本当は少し後ろめたくて、
深くは考えないように顔を横に向けた。
『これでいい?』
その薄く紅い瞳とかち合い、
すぐに逸らした。
カ「よくない」
『さすがに照れるからもうヤダ』
膝に肘をついて手で顎を支える。
カ「なんで照れるの?」
『そりゃあ一応、
赤羽は男であたしは女だし?』
苦笑すると、
赤羽はニヤッと笑った。
カ「一応自覚あるんだ」
『当然でしょ』
何か面倒なこと考えてそう、
なんて思ってみる。
あたしは拗ねたように
おにぎりをほうばった。
カ「じゃあ、」
今度は左腕が伸びて、
あたしの唇の端に触れる。
カ「こういうの照れちゃうんだ」
付いていたご飯粒を、
そのまま自分の口に運ぶ。
『ばっ…』
か、という言葉は出てこなくて、
魚みたいに口をパクパクさせた。
カ「変なとこ女子だよね、
晴ちゃんって」
『ふざけんなお前……』
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カミツレの花(プロフ) - すーさん» どうもありがとうですー (2015年6月14日 14時) (レス) id: 5332a3f4a6 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - やばい!本当に面白い。続きが気になるよ! (2015年6月14日 14時) (レス) id: 52a6931ebc (このIDを非表示/違反報告)
カミツレの花(プロフ) - すーさん» ありがとうございますっ(((o(*゚▽゚*)o))) これからも頑張って書きますー (2015年6月7日 14時) (レス) id: 5332a3f4a6 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - とても面白いです。 オリジナル感もあり楽しんでよんでます。 (2015年6月7日 12時) (レス) id: 52a6931ebc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カミツレの花 | 作成日時:2015年5月29日 18時