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次の日、撮影が終わりつぶやきアプリでエゴサすれば熱愛報道に関するものがたくさんあった。
中にはブログでも事務所も否定してるし、相手側の女優さんも否定してるから信じよう?というものと信じてたのに!というものがある。
…相手側の女優さんのファンも少し怒っている。
中にはお似合いじゃん!付き合ったらいいのに!なんてつぶやきもある。
いいよな、呟くだけだから気が楽で…なんて心の中でぼやきながらタクシーを待つ。
自宅のマンションへ着くとエントランスで男性が鍵を探しているようだった。
赤「ああ!すんません、すぐどきま…ってお兄さんアイドルのAくんですよね?いや〜姉がファンでして!
熱愛報道もデマやって信じてます、言うてました!」
『…はは、ありがとうございます、お姉さんにもお礼を伝えてください』
赤「デマやもんな??あの日は打ち上げでたまたまあの女が隣に座っただけ。
やって俺のモンなんやから…♡」
先ほどまでの明るい雰囲気が一転、急に怖い顔して近づいてくる男。手には例の封筒が握られている。
逃げなければ、と脳が身体にSOSを発信する。
マネージャーに電話をしようとスマホを取り出せば震えでまともに画面を触れない。
赤「はは、そんな怯えんで?お部屋行こうか♡
俺たちの愛の巣♡♡」
男に肩を支えられても逃げることなどできず、わずかな抵抗の証として足を踏ん張る。
…その抵抗も虚しくズルズルと引きずられているのだが。
赤「…ワガママなとこもかわええなあ♡
抱っこしたるからな♡」
首に鈍い痛みが走ったあと意識を手放した。
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作者名:(笑) | 作成日時:2022年10月3日 9時