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余ったお米をタッパーに詰めて冷凍して、新しくお弁当用に炊飯器をセットする。朝5時半に炊けとれば充分やな。
青「あれ、お米また炊くんですか？」
『うん、お弁当用に』
青「お弁当…！」
『よかったら藤井くんの分も作ろうか…？』
しまった、彼のキラキラの目を見て思わず作る、なんて口走ってしまった。彼女でもないのに引かれる？と思い慌てて言葉を紡ぐ。
『あ、いや、ついでというか、1人分も2人分も変わらんというか、や、でも晩御飯の残り詰めるみたいな大したモンは作れんし要らんかったらそう言ってもらえたら…』
青「…？なんかわからんけど俺は作ってもらいたいんですけど、お弁当箱どうしましょ」
『へ…？』
青「あ、そういえば1年目の時頑張ろ、思って買うてた気がするんで取ってきます」
そう言い残して部屋を出ていった藤井くん。や、いいのかな。しばらくすればインターホンが鳴る。律儀やなあ、なんて思いながら扉を開けば、お弁当一式セットを持った藤井くんがにこにこと立っていた。
青「んふ、よろしくお願いします」
『ホンマに嫌やったら言うてや？』
青「？？なんも嫌やないです、負担になってます…？」
『や、それは大丈夫』
なら決まり、と微笑む藤井くん。話が進むたびにどうも不思議な感じがしてくる。言ってしまえばただの隣人の弁当を作るとは…。人生何があるかわからんね。ホンマ人生って感じやで、知らんけど。
青「あ、お弁当箱は自分で洗います、どうしよ、受け取りとかって…」
『朝って何時ごろに家出てるの？』
青「7時半ころっす」
『あ、私7時には家出とるんよ…』
青「そしたら俺も7時に家出るようにします」
渡す時間は決まったものの、連絡手段がないからと連絡先を交換する。数年ぶりに新しい連絡先が増えるのが不思議な感じがする。
青「んふ、ありがとうございます」
『ほんとにいらなかったら遠慮なく言ってね』
青「何があっても受け取ります、ホンマありがとうございます」
まっすぐな視線でお礼を伝えられるとやっぱり照れてしまう。やることも無くなったし、なによりもう23時だ。明日も仕事やし、と伝える。
青「お邪魔しました、明日からよろしくお願いします」
『うん、また。おやすみ』
青「おやすみなさい」
頭を軽く撫で部屋を出ていった藤井くん。手に持ったお弁当箱がやけに重たく感じた。
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和花(プロフ) - 毎回更新楽しみにしてました！また、他の作品できましたら読みに来ますね♡ (2023年3月1日 10時) (
レス) @page33 id: a2603959e4 (このIDを非表示/違反報告)
千歳あめ - とても面白くてお気に入りになりました！ふわふわ流星くんかわいい！(◍•ᴗ•◍) (2023年2月28日 23時) (レス) @page33 id: a0f783b703 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：(笑) | 作成日時：2023年1月17日 12時
