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 もう付き合って三ヶ月ぐらいだった。結果、薄々わかってたとはいえやっぱり好きになるなんてことはなく、なんなら超つまらなかった。息苦しいし。愛想笑いし続けるのにも疲れてきた。


「やっぱり蘭が1番お気楽だな」
「お前クズじゃん」


 鏑木くんが迎えに来る前に先に学校を出て帰っているとからからと笑いながら、私の肩に腕を組んできたのは蘭だった。若干女物の香水の匂いがする。


「蘭じゃん、なんか久しぶりだね」
「んー?寂しかったかぁ?」
「なんか物足りんかったわ、」
「ふ〜ん、分かってきた(・・・・・・)じゃん」


 聞いといてその反応かい、分かったて意味わかんないし。まぁ慰めとかもちろんそういうの期待してないけど。久しぶりに蘭と出掛けたいな、と思ってそこで立ち止まる。


「スタバ行くけど、蘭も行くでしょ?」
「おー行くかぁ。Aの奢りね」
「いーよ、しばらく行ってなかった分お金貯まってるし」


 A太っ腹じゃん♡なんて、にやにやしながらそのまま肩を並べてスタバまで向かう。あーこういうのって浮気になるのかな。幼馴染って前に言ったしいいよね。いや、でも別れるきっかけになるならそれでもいっか。


「彼氏に使ってやんなかったのかよ」
「蘭と違って、ほかの男子は女の子に奢らせるようなことは大体しないんだよ」
「へ〜〜随分よく出来た彼氏クンじゃねーの。ソイツ放っといて俺といるとかAちゃんサイテー♡」
「どうせ蘭も取っかえ引っ変えするでしょ」


 ひどーい蘭ちゃんそんなクズに見えんのー?てかわいこぶりしながら話すのを無視して店内に入っていく。学校帰りの学生が多くて嫌だなと思いながらも、注文をする。


「あ、蘭さんこんにちは〜」


 女の子の声だな、と思って目線を向ければいつぞやのあの可愛い店員さんだった。あぁあれから仲良くなったんだな、と微笑んで手を振る蘭を一瞥して、レジの順番が回って蘭は放っといて歩き出した。



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作者名:パチンカスヱ | 作成日時:2021年11月14日 1時

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