Bomb 20 ページ20
『2年生のヒーロー科が私だけなのは理由があります』
二人の目を見て震える手を握り締める
『私は、入学当初それなりにクラスに溶け込み学生生活を送っていました。しかし、ある日それが叶わなくなりました』
『USJでの救助訓練の際、私の個性…拒絶を発動したんです。最初はみんな空中に留まれることを不思議に思い好奇の目で私を見ていました。しかし、一つの出来事で全てが変わりました』
あの日のことを鮮明に思い出す
蔑み
憎しみ
恐怖
色んな感情が混ざり合った視線を受けたあの瞬間
私は自分の力に蓋をしてしまった
『対ロボットの戦闘訓練でした。周りへの被害を最小にするべく私はロボットの内部に手を入れ内側から爆破をしました。次は自分に力が及ぶかもしれないと思った周囲の人間はその日からヴィランだと囁くようになりました。悔しくて苦しくて、でもそれ以上に自分自身の存在が怖くなった。私の個性は簡単に人を殺めてしまえる。簡単に人の心臓を握り潰せてしまえる。試したこともないのに、ヴィランだと囁かれるたびに拒絶の加虐性だけを見つめてしまっていました』
『そんな私の変化にいち早く気づいたのが山田先生…プレゼント・マイクでした。あの人は私に事情聴取するわけでもなく独自に周囲の生徒の様子をチェックし密かに準備を進めていました。そしてある日、ストレスで倒れた私の元にプレゼント・マイクとイレイザーヘッドが来て言ったんです。』
“俺たちに何か言うことがあるだろ“
あの時の二人の目を思い出す
怒りに震えているような
守れなかったことを悔しがってるような
衰弱した少女を嘆くような
あの目に囚われた私は思わず口に出していた
“先生…助けてっ…“
『その言葉を聞いた二人はすぐさま動き出しました。私以外の生徒を除籍にする為に。ヒーローになりたいやつが一人を寄ってたかって苦しめてどうするんだって』
『その日から2年生のヒーロー科は私だけになりました。A組もB組もまるで私の不安要素を取り除くかのように全員丸ごと消えた。私は、沢山の人の希望ある未来を奪ってしまったんです』
そう、拒絶するかのように全てを切り離して私だけが未来を手にしてしまった
『だからこそ、この力を使うことを躊躇っていました。誰かを不幸にする力だと自分自身の未来を奪って逃げたかったんです』
でも今は違う
私の力を認めてくれる人がいる
それだけで私は前に進める
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中(プロフ) - 甘党さん» ありがとうございます！個性の拒絶は他作品のキャラから拝借したものですが嬉しいです。これから他のみんなとの絡みも書いていくのでぜひ読んでいただけると嬉しいです！ (2022年5月8日 23時) (
レス) id: 8789169e2d (このIDを非表示/違反報告)
中(プロフ) - 優月さん» ありがとうございます！かっちゃんの直向きで勝利に貪欲な姿が大好きなので表現できていると嬉しいです！ (2022年5月8日 23時) (レス) id: 8789169e2d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - すっごい素敵ですね！設定が好きですし、皆とこれからの繋がりが気になります、応援してます頑張ってください！ (2022年5月8日 20時) (レス) @page30 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
優月(プロフ) - コメ失礼します！かっちゃんへの好感度が、100点満点中1000だったのが、1万になりました！ありがとうございました！ (2022年5月8日 20時) (レス) @page22 id: 64e1253a31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中 | 作成日時：2022年5月7日 5時
