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-ver.sky blue- 9 ページ18

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翔「……」

「……、!」




澤部「声出してリアクションしようか!」




ポイントに着いた途端、運転手の無慈悲な合図により開かれるパラシュート。
Aと翔はろくに心の準備をする事なくその身体を上空へと放り出された。







翔「Aちゃん、凄いこと言っていい?」


「……」

翔「俺意外とこれ、平気かも」

「は、裏切り者…」




ハーネスにガチガチに固定された身体をめいいっぱい翔の方に寄せて目を瞑っていた(おいおいテレビ。)Aは、翔の発言に 目をクワッと見開いて彼を睨みつける。




翔「結構気持ちいいじゃん、ホラAちゃん あっち離島見えるよ!てか手振ってる、おーい!」

「本当やめて、揺らさないで…!」

翔「だぁいじょうぶだって、ちゃんと目開いてみな?」



「…我建超世願 必至無上道 斯願不満足 誓不成正覚」



翔「え、ちょっとナニナニナニ、お経?!俺全然こっちの方が怖い!ヘルプ!地上ヘルプ!!」




突然合掌してお経を唱え始めたAに冷や汗をダラダラ流し、ボートの運転手やモニタリング組がいるであろう岸の方に向かって叫ぶ翔。





啓司「Aが面白すぎて嫉妬するんだけど」

マキ「お経読めるってあいつ何者なの?」

玲於「岩さんが言ってたんですけど、Aさんってスワヒリ語も喋れるらしいんですよ」


「「「スワヒリwww」」」


伸之「どこの言葉っすか笑」







その後約5分間の空中散歩を終えて、無事ボートに戻ってきた2人。
Aと翔 2人とも違う意味で顔面蒼白である。




翔「俺の事は祓わないでね!?」

「なんの話ですか…」




澤部「さー、そして今、カレーが届けられます!」




震えが収まらぬ2人の元に、スタッフがボートで近寄る。




スタッフ「青柳さん香椎さん!」


翔「うわ、ここでもやんの?!」

「…なに?」




カレーを差し出してきたスタッフに苦笑いの翔と、もはやカジノスタッフは全て敵だと思って警戒心丸出しのA。




スタッフ「香椎さんもこれ持って…、」

「へ、え?」

翔「気持ち悪くなったら海にゲロゲロしていいから」

「え、え、まって」


スタッフ「よーい、スタート!!」




ピッ!



笛が鳴った途端カレーをかっ込み始めた翔に、最初の5秒間呆然としていたAも状況を理解し スプーンを手に持った。


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作者名:とまと野郎 | 作成日時:2014年12月25日 15時

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