君をさがしてた。～pastel days～ (ページ5)

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-ver.aqua marine- 5 ページ5

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健二郎「俺も遊びたいのに…」

直己「もうちょっとだから笑ほら早くそっち支えて」

健二郎「はーい」

突然自分の頭に被せられたタオルを静かにとって綺麗に畳み隣のチェアに置くAを横目に、健二郎と直己はパラソルを建てる手を早めた。

直己「じゃあ俺も行ってこよー」

「いってらっしゃい」

二本の立派なパラソルを建てた後、サンダルを脱ぎ捨てて走って行く直己。

健二郎「あ、直己さんこれ！」

健二郎が直己に投げてよこしたのはシュノーケル。
直己はそれを見事にキャッチし、かっちりと付けて再び走って行った。

「…健さんは行かないんですか？」

健二郎「んー、パラソルでちょっと疲れたから休憩するわぁ」

パラソルのお陰で日陰になったチェアに腰掛け一息つく健二郎。
本当は自分も海で遊びたかったが、Aを一人置いていくのは嫌だった。

健二郎「Aは海入らないん？」

「……」

健二郎「A…？」

「水着、ちょっと恥ずかしい、から」

頬をほんのり赤くして言うAに、健二郎は目をパチクリさせた。
Aはそんな健二郎の視線に気づき、落ち着かない様子で右耳のピアスをいじっている。

健二郎「……ぁ、いや、うん。俺も水着やで？」

「？？」

健二郎「…(何が言いたいんじゃおのれは。)」

自分自身にツッコミを入れる健二郎。
俺たちも水着だし、あまり気にするなよと言ってやりたかったのだが…Aにとってはそうゆう問題じゃないのだろう。

健二郎「俺、Aの水着姿見てみたいわ」

「…そうですか？」

健二郎「きっと可愛ええだろうな」

「普通です…」

健二郎「ほら、健ちゃんも水着やし！いつもの3割増して格好ええやろ？！」

「………。」

健二郎「せめて、突っ込んで…？」

両手を広げて情けない顔をする健二郎に、Aは思わず吹き出す。

「ふふっ、健さん、…確かにいつもの3割増しです」

健二郎「え？ほんまっ！？」

「はい、面白い」

健二郎「おもっ…え、そっち？！」

表情がくるくると変わる健二郎の隣で楽しそうな笑い声をあげるA。

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