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俺の父親は格闘家やった。
小さい頃から、母と一緒にお父さんの試合を見に行くのが俺の楽しみで、
リングの上で戦う父は俺の憧れやった。
｢お母さんっ！
ぼくも、お父さんみたいに強うなりたい！｣
｢そやねぇ、ともならきっとなれるで｣
たまに父の練習場に遊びに行っては、休憩の合間に指導してもらったりして、
｢とも、俺の子供の頃より強いんちゃうか？
さすが俺の息子！才能あるやん｣
｢当たり前やん！
いつかお父さんも超える格闘家になるもん！｣
父も母も、キラキラした笑顔で俺の事を褒めてくれて、それが凄く嬉しかった。
けど、そんな幸せも長くは続かんかった。
俺が中学1年生の時、父親が試合中に大きな怪我をした。
その日はたまたま、中学の友達と遊んでいたんやけど、母親からの一報で急いで病院に駆けつける。
｢っ、お父さんは！？｣
｢今、手術中。
…あ、ちょうど終わったみたい｣
手術中のランプが消えて、扉の奥からストレッチャーに乗せられた父が出てきた。
麻酔が効いとるのか、ぐっすり眠っているようやけど、足には太い包帯がグルグルと巻かれていた。
｢大まかに言えば靭帯の損傷です。
ただ、神山さんの場合、思っていた以上に重症で、今後歩くことは出来ても、今までのように激しい運動は厳しいかと……｣
お医者さんの話を聞いて、言葉を失った。
もう、格闘家としての父さんが見れへんくなるんや…
母が隣でお医者さんと話しとるのも、全然頭に入ってこうへん。
悔しくて、けど、俺にはどうしようもないことやって、無理やり言い聞かせて。
目を覚ました父親にも、お医者さんから説明があったらしい。
俺は、結局最後まで、父親にかける言葉が見つからへんかった。
リハビリを終えて退院した父親はどこか自暴自棄になっとって、人が変わったかのように酒を飲んでは、俺と母に暴力暴言を浴びせるようになった。
｢父さんっ！！やめてや！！｣
｢うるせぇな！！お前なんかに俺の何が分かんだよ！！｣
大好きだった父の拳が、大嫌いなものへと変わっていく。
｢とも、ごめんっ、ごめんなぁ…｣
精神的にも追い詰められすぎた母は、父の代わりにと働いていたパートですら出来ひんくなって、いつしか俺とも言葉を交わさんくなった。
酒を飲んで暴れる父と、部屋の隅でブツブツと何かをつぶやき続ける母。
気づけば、俺の家族は壊れていた。
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ぱすた野郎(プロフ) - くろさん» お返事遅くなってしまい申し訳ないです💦ありがとうございます！頑張って更新します！ (2023年3月16日 20時) (
レス) @page31 id: 82f6058c4c (このIDを非表示/違反報告)
くろ - うわぁぁぁぁぁ、かみしげ尊い！！更新待ってますっ°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖° (2023年2月25日 14時) (レス) @page29 id: 4ac0991511 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた野郎(プロフ) - ななはちさん» ななちゃんありがとう〜😭無事復活はできたっぽい！まだ予断を許さぬ状況だけども！笑 また繋がってくれたら嬉しい🥹🥹 (2023年2月4日 0時) (レス) id: 82f6058c4c (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた野郎(プロフ) - 7129さん» 7129さん〜🥹ご心配おかけしました、無事アカウントは戻ってきました…振り出しに戻されましたけど🤣🤣 (2023年2月4日 0時) (レス) id: 82f6058c4c (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた野郎(プロフ) - kikaさん» びっくりして1日ショックで立ち直れなかったんですが、今ようやく復活できたみたいなので、良かったら再度フォローしてくださると嬉しいです🥹 (2023年2月4日 0時) (レス) id: 82f6058c4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱすた野郎
| 作成日時：2022年8月14日 22時
