＊ ページ20
赤side
分からへん、一体、何がどうなってる？
俺の目線の先には、確かにあの日助けてくれた、ずっと探してた相手がおる。
間違うはずない。
やって、何度も何度も、忘れないようにって思い出してたんやから。
…ってことは、あの子が、神山やったってこと？
いや、まだ確実にそうとは限らへん。
女子なんて、メイクでどうにでもなるし。
「神ちゃんが、しげが探してた女の子やったってこと？
いやでも、神ちゃん男やで？
そうなると、プライベートで女装しとったことになるけど…」
さすが淳太。
俺もそこが引っかかって仕方ない。
もし仮に、あの日のあの子が神山やったとして、なんで女の格好してたん？
ほんまはそういう趣味、あったんか？
「でも確かに、しげと家も近いし有り得へんことでも無いか？
しげが高一ってことは、神ちゃん中2やんな？
んー……」
隣で何も言わない俺なんか無視して、淳太は1人で勝手に推理モード入っとる。
「お前ら、さっきから何話しとるん？
折角2人が頑張っとるんやから黙って見んかいな」
照史から注意を受けて、2人して前に向き直す。
劇は既に終盤。
白雪姫が魔女から貰ったリンゴで命を落としてしまうシーン。
「うぅっ……、」
喉を抑えて倒れる姿に、心臓がバクバクと音を立てる。
―――待ってや、置いていかへんで。
劇やって分かっとるけど、どうしてか、また彼女が自分の前から居なくなってしまうような気がした。
ガシャンッて大きな音ともに舞台が暗転する。
暫くして、照らされたステージの上には、たくさんの花の中に眠る白雪姫。
周りでは小人役の人らが泣いとる。
「誰かいませんか…！」
そこに王子役の流星が小屋を訪れ、白雪姫の事を知る。
眠り続ける白雪姫のそばに座り込んだ王子。
頬に手を当てて顔を寄せる姿に、無意識に拳を握っとった。
これは劇や。大丈夫。
……大丈夫、って、何が？
近づく二つの影。
今すぐこの場から逃げ出したいのに、足が張り付いたように動かへん。
ピクっと僅かに神山が動いたのとほぼ同時。
二人の唇が一瞬触れたように見えた。
「うわっ、あいつらマジでやったな…」
隣から聞こえた照史の小さな声にも反応できひんくらい、俺の頭は動揺していた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 600人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱすた野郎(プロフ) - くろさん» お返事遅くなってしまい申し訳ないです💦ありがとうございます！頑張って更新します！ (2023年3月16日 20時) (
レス) @page31 id: 82f6058c4c (このIDを非表示/違反報告)
くろ - うわぁぁぁぁぁ、かみしげ尊い！！更新待ってますっ°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖° (2023年2月25日 14時) (レス) @page29 id: 4ac0991511 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた野郎(プロフ) - ななはちさん» ななちゃんありがとう〜😭無事復活はできたっぽい！まだ予断を許さぬ状況だけども！笑 また繋がってくれたら嬉しい🥹🥹 (2023年2月4日 0時) (レス) id: 82f6058c4c (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた野郎(プロフ) - 7129さん» 7129さん〜🥹ご心配おかけしました、無事アカウントは戻ってきました…振り出しに戻されましたけど🤣🤣 (2023年2月4日 0時) (レス) id: 82f6058c4c (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた野郎(プロフ) - kikaさん» びっくりして1日ショックで立ち直れなかったんですが、今ようやく復活できたみたいなので、良かったら再度フォローしてくださると嬉しいです🥹 (2023年2月4日 0時) (レス) id: 82f6058c4c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぱすた野郎
| 作成日時：2022年8月14日 22時
