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「見せたいもんがあんねんけど、もう少し歩ける？」
シュークリームで和解した後、真面目な顔で告げられる。
「また怖いやつとかやったら、本気で絶交する」
「さすがにもうせぇへんわ！」
半信半疑のまま、歩き出すしげについて行く。
さっきまでのはしげのおふざけやったから良かったけど、未だ真っ暗な山道。
怖いことには変わりないねん。
「しげッ、歩くの早い！」
俺、置いてかれたら今度こそ泣きわめく自信あるで。
「なに？もしかしてまだ怖いん？」
俺の表情を見て察したのか、ニヤニヤしながら聞いてくる。
「っ、そういう訳ちゃうけど……」
1人でブツブツ言ってたら、目の前に差し出された右手。
「手…、握っとけばちょっとは怖くなくなるやろ」
少しだけ恥ずかしそうに、顔逸らしながら言われて、こっちもなんか照れてまう。
たしかに怖くは無くなるけど、別の意味であかん気がする…
どうするのが正解なんやろってモタモタしてたら、そのまま伸びてきた右手に左手を掴まれる。
そうして繋がれた手はそのままに、お互い無言で山道を登っていった。
歩くこと2.3分。
「着いた！」
しげの声に顔を上げると、そこにはめちゃくちゃ綺麗な夜景が広がっとった。
「すごい……綺麗…、え、すご……」
人って感動しすぎると、語彙力無くなんねん。
「ここな、俺の秘密の場所やねん。
嫌なこととか、落ち込むことあった時、ここに来て夜景見ると、心が浄化される気がすんのよ」
「せやな、なんかわかる気がする」
「…自分も、辛かったこと、ここに置いてってええから」
しげの言葉にハッとして、思わず振り向く。
今日の放課後のこと気にして、それで連れてきてくれたんや。
「ありがと……。俺、ほんま、しげに出会えて良かった」
「ん、俺も」
ギュッと握られていたはずの手は、いつの間にか恋人繋ぎになってて、
気づいた途端、急に恥ずかしくなったけど、
それでも、今だけはこのままがいいって思ってしまったから、
かすかに揺れた自分の気持ちには気付かないふりをして、
目の前の夜景をしげと2人で黙って眺めるだけだった。
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ぱすた野郎(プロフ) - kikaさん» kikaさん、お返事遅くなってしまってごめんなさい！！いつもありがとうございます😭今回のお話、私の中で書きたい場面がありすぎて…。なかなか進展しないのが自分でももどかしいです笑 (2022年7月7日 22時) (
レス) id: 686eac80b9 (このIDを非表示/違反報告)
kika(プロフ) - 更新されるたびにテンション上がって見に来てます(*>ω<*)ここからどうやって緑くんは自分の気持ち気付いていくんでしょう(♥´꒳`*)(*´꒳`♥) (2022年6月28日 22時) (レス) @page38 id: 8a2ca7f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱすた野郎
| 作成日時：2022年5月5日 20時
