Tantalizing loves【JW 赤×緑】

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パフェとタルトを食べ終わって、ダラダラとたわいも無い話をしていたら、もうとっくにお昼の時間。


「そろそろ出よっか」と立ち上がった神ちゃんを無理やり引き止めた。



俺の真剣な顔を見て何かを察したのか、静かにその場に座り直す。


「しげ、緊張しすぎやて」


そう言って笑う神ちゃんも、どこかそわそわ落ち着かん様子で、手を握ったり開いたり。




ふぅ、っと一つ息を吐き出して心を落ち着かせてから、顔を上げる。



「改めて言わせてな。

俺、神ちゃんの事好き。
俺と付き合ってください。」



「はい…よろしくお願いします」



可愛く照れ笑う姿に、今すぐ腕の中に閉じ込めたい気持ちが溢れ出る。




「あ、せや。こないだ受け取って貰えんかったやつ、今なら渡してもええ？」


そう言ってバッグの中から出てきたのは、先日渡し返したプレゼント。


「また受け取らへんとか言わんでや？」


「言わへん！
神ちゃんが俺の事想って一生懸命選んでくれたんやろ？
そりゃもう、喜んで受け取るわっ！！」



「そう言われると、照れくさいねんけど…」




「実は、俺も神ちゃんに渡したい物があんねん」



そう言って取り出したのは、あの日、神ちゃんにピッタリやって思って思わず買ってしまったプレゼント。


「え、お返しとかわざわざ買わんでも…」



「ちゃう！もともと買ってあってん！」



まだ半信半疑の顔やったけど、とりあえず受け取って貰えた。



「2人でせーので開けよーや！」


「え、なんかバカップルみたいで嫌やわぁ」


とか言いつつ、俺の事をちゃんと待ってくれとる。
そういうとこ、ほんま堪らんねんな。



「いくで？せーのっ！」



「「え？」」



声が揃って、思わずお互いを見る。



神ちゃんの手には、俺があげた緑色のマフラー。

そして俺の手には、神ちゃんから貰った赤色のマフラー。



「ふははっ！あげとるもん一緒やん！！笑」


「え、ヤバない！？これ、え？こんなことある？」



珍しく爆笑しとる神ちゃんと、テンパる俺。



「お揃いやね」なんて笑いかけられたら、不思議とこれで良かったんかもって思えてきた。



「ずっと大事にする」


「捨てたら許さんよ」



何を、なんて聞かなくても分かるやろ。


やっと手に入れたんやから、もう絶対手放したりせん。





「ほな、お揃いのマフラーつけて、初デートや！」


「えー、嫌やぁ笑」





俺らの青春は、今始まったばかり―――






Tantalizing loves
〜fin〜

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