Ep.5 ページ25
赤side
放課後の勉強会が再開してから時は経ち、季節はすっかり秋になった。
「へぇ〜、しげにも苦手なものとかあるんやね」
「ほんま、キュウリだけはどう頑張っても無理やねん」
「なんや、猫みたいやな」
「ねこ？」
「そう。ほら、よく言うやん。キュウリ見ると飛び跳ねて驚くって。」
「そうなん？
でも、俺別にキュウリに驚くわけちゃうから！
ナチュラルに嫌いやねん！！」
「今度持ってきて確認したる。
飛び跳ねるしげ…想像したらわろけてきた笑」
「ほんまやめて！見るのも無理やから！！」
「ははっ、やばい笑」
帰り道、2人で駅まで歩きながら、たわいも無い話をする。
意外と神ちゃんも冗談とか言ったりすんねん。
今も隣で、キュウリに驚く俺を想像して、なんでか1人でツボっとる。
笑いのツボがようわからんわ笑
この時、俺たちのことを誰かが見ていたなんて気づきもしなかったんや―――
翌日の朝、いつも通り教室に入ると、皆が一斉に俺に視線を向ける。
「はよー…？」
挨拶をした俺に、ぎこちなく返事を返す友人たち。
あからさまに目線を逸らす奴もおった。
…なんだか嫌な予感がする。
理由もわからず、とりあえず自分の席に座ると、佐々木が俺の前にやって来て、なんやニヤニヤと口角を上げた。
「なぁなぁ、昨日、神山くんと仲良く一緒に帰ってたらしいね」
「そやけど？なんか関係あるん？」
やっぱり、神ちゃんの事か。
どこかで見られてたんかな。
まぁ別に隠しとる訳ちゃうし、ええんやけど。
「重岡くん、神山くんといつの間にそんなに仲良くなったの？」
「なんでお前に言わなあかんの？」
不機嫌を隠すことなくそう告げる。
上辺だけでニコニコしよるコイツだけは、ずっと好かんねん。
「ケチだなぁ。
隠さなきゃいけない理由でもあんのぉ？」
「…自分、何が言いたいん」
俺の質問に、待ってましたとばかりに佐々木が口を開いた。
「重岡くん、知らないの？？
神山くんって実はゲイなんだよ？
仲良くすると惚れられちゃうっつってね！
あ、もしかしてもう付き合ってたりして」
「……は？」
「やっぱり知らなかったかぁ、可哀想に。
聞いてない？神山くんがなんで学校に来てないのか―――」
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ぱすた野郎(プロフ) - まろんさん» まろんさん、コメントありがとうございます…！私もトラウマとか過去になにか抱えてる系大好きなので、自然と自分の書く作品もそうなっちゃうんですよね…笑 次話からもっと濃厚なかみしげが始まりますので楽しみにしててください！ (2021年12月9日 20時) (
レス) id: cfe69c1cc8 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - はじめまして！前作から読ませてもらっています！！前作から私の好みと完全一致で大好きです！過去があったり、何かしらの理由で一人でいる緑くん×まっすぐな赤くんの構図大好きなんです！！！恋がそろそろ動き出すのでしょうか……楽しみに待っています！！ (2021年12月9日 17時) (レス) id: e4caaf778f (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた野郎(プロフ) - ナナイロさん» ナナイロさんっ！コメントありがとうございますぅう！！二人が早くくっついてイチャイチャできるよう、頑張っていきます！私もナナイロさんのお話楽しく読ませていただいてます！お互いに頑張りましょう(^^) (2021年12月6日 22時) (レス) @page28 id: cfe69c1cc8 (このIDを非表示/違反報告)
ナナイロ(プロフ) - ぱすたさん！はじめまして！！前作から読ませてもらってます！緑くんと赤くんの2人だけの空間や緑くんの味方でいてあげようとする赤くんがめっちゃ好きです！緑くんの過去も気になる、、！これからも更新待ってるので頑張ってください！！ (2021年12月6日 0時) (レス) id: e8246d4427 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた野郎(プロフ) - 7129さん» いつもコメントありがとうございます(T＿T)そうですそうです！笑 曲聴いてたら何となく今回のしげのイメージが湧いてきて、思わず書いちゃいました笑 引き続き楽しんでいってください！ (2021年11月17日 20時) (レス) id: cfe69c1cc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱすた野郎
| 作成日時：2021年11月4日 21時
