美しき破壊者 (ページ38)

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三十四話ページ38

ドォン!!

凄まじい音を立てて飛行船から老人が地面に着地した。かなりの高さから落下したのにも関わらずピンピンしている老人を見て受験生達は困惑の色を隠せないでいた。

メ「審査委員会のネテロ会長。ハンター試験の最高責任者よ。」

メンチの言葉に驚く受験生。

もちろんキルアやゴン達も例外ではなかった。

貴「…少年、そろそろどいてくれないか？」

ゴ「え…？あっ!!」

ゴンが声のした方を向くとそこには自身に押し倒されたハイドがいた。先程、ハイドのスーツの袖を掴んで引き留めた時にバランスが崩れて押し倒してしまったのだ。

ネテロ会長の奇想天外な登場の仕方に驚いてすっかり忘れていたが、ゴンは今ハイドの腹の上に跨っているのだ。

ゴ「ごっごめんなさい！」

慌てて飛び退くとゆっくりと立ち上がるハイド。
そして、

貴「いい、気にするな。誰だって失敗はするものだ。」ﾎﾟﾌﾎﾟﾌ

ゴンの頭を撫でてアクラのもとへ向かっていった。

レオ「何なんだアイツは？平気で殺しをするくせに、押し倒したゴンには何もしないなんて。」

クラ「あぁ。一番最初の会場で見せた冷酷さとは全く結びつかないな。」

ゴ「ね？やっぱりオレが言ったとおりあの人は優しいんだよ。」

キ「フン。(後でハイドのとこに行こーかな。)」