美しき破壊者 (ページ29)

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二十五話ページ29

「まずは、オレの指定する料理を作ってもらい」

「そこで合格した者だけがあたしの指定する料理を作れるってわけよ。」

「つまり、あたし達2人が"おいしい"と言えば晴れて二次試験合格!!

試験はあたし達が満腹になった時点で終了よ。」

アク「料理ねぇ…まあ大抵の男どもは経験もないだろうね。」

貴「ボスは料理出来るんですか？」

アク「当たり前だろう！マフィアのボスともあろう者が料理くらい出来なくてどうするんだ。」

「オレのメニューは

豚の丸焼き!!オレの大好物」

「森林公園に生息する豚なら種類は自由。」

「それじゃ

二次試験スタート!!」

アク「あの試験官、性格悪いね。このビスカの森に生息する豚はたった一種類だけなのに。」

アクラは迷いなく森の奥へ進んでいくハイドの後を追う。ハイドは時々、スンスンと鼻を鳴らし、何かの匂いを確認しているようだ。そしてピクリと反応し、ある方向へ向かって吼(ほ)えた。

貴「グオォォォｫｫｫｫｫｫ!!!!」

それは森中に轟く咆哮(ほうこう)であった。

アク「ハイド、それする時は先に言ってくれ。いきなりは耳に悪いよ。」

貴「！ボス、すみません。」

アク「いや、いいよ。これが一番効果的だろうし。」

ハイドが吼えた先に進むと何匹かの大きな豚が硬直し、倒れていた。