美しき破壊者 (ページ17)

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十六話ページ17

ドカッガスッドゴッ

先程から鈍い音が鳴り響く。第一次試験での持久走は途中から階段を登ることになり、脱落者が続出していた。走り続ける受験生達は脱落者を避けていかなければならず、余計に体力を消費する。

ハイドはその脱落者を避けるかと思いきや、何のためらいもなく蹴り飛ばしていた。
本人曰く『ボスの邪魔をすることは許さない』だそうだ。

アク『いやぁ～いい部下を持ったものだ。僕ってば幸せ者だよ。ねぇピエロくん。』

ヒソ『そうだねぇ、あんなに美味しそうな果実は久しぶりだよ♥君はどう思う？ギタラクル。』

ギ『カタカタカタ…』

ハイドの後ろでイマイチ噛み合っていない会話を繰り広げるのは、アクラ、奇術師ヒソカ、そして顔やら服やらに針をぶっ刺しまくりカタカタと機械音を鳴らすギタラクルだ。

この2人はハイドが脱落者を蹴り飛ばし端に寄せているのを見て来たらしい。なんでも、後ろにいた方が楽そうだから、とのこと。

ヒソカはハイドが舞うように脱落者を蹴り散らしているのを見て、なにやら危ない目をしているが。

一方ハイドは

(ボスが楽しそうでなによりだ)

などと、またしても的外れな考えをしていた。