ラディアルナイトチェイサー #弐 ページ28
「それ、探った？」
「記憶？うん。念のため2回くらいやったよ。」
「でも出てこない？」
「そうなんだよね。だから、当時そんなようなことを雅紀に話してたりしなかったかなーって。私だって完璧に何でも覚えてるわけじゃないし。」
「いや、覚えてるだろ。」
すぐに引き出せないことがあるってだけで。
Aは記憶力がスゴイ。マジでスゴイ。
なんかカメラアイ？みたいな能力で、何でも覚えてる。忘れててもキッカケがあれば思い出す。
オレの元カノの名前も特徴も別れた理由も、こいつが知ってる範囲はスラスラ出てくる(慄)
────オレとAは高2の夏に知り合って、そこから何となく友達をやってる。
友達、っていうか“仲間”…っていうか。
ある種“同類”、っていうか。“同じ穴のムジナ”っていうか。
そんな感じ。
「……って、待て！ハバネロかけすぎだわ！」
麻婆豆腐にバッサバッサとハバネロをぶっかけてるから、さすがに止めに入る。
うちの麻婆豆腐、それでなくても辛い。辛くて有名。豆板醤と唐辛子で真っ赤っ赤。
そこに更にハバネロとか、バカですか？バカですね？！
「てか、店に自前ハバネロ持ち込むなよ！」
「この前スーパーでこのハバネロの小瓶見かけてから、ずっとここの麻婆豆腐にかけたいって思ってて。」
まだかけようとするから、その手から瓶を取り上げた。
「舌がバカになるぞ、そんなかけてたら！つか、もうバカだけど！」
こんなクッソ辛いのを平気な顔して食ってるんだから、確実に味覚おかしい！！
「返してよ。」
「いいか？絶妙な味付けしてんだ、一応。こんな辛いけど。作ってんのは親父だけど。」
「……それもそうだ。おじさん、ゴメンナサイ。」
Aは厨房に向かって詫びを入れた。
「Aチャンの好きに食えばいいよー。」
Aに甘い親父が返事すると
「ホント？じゃあ…」
オレの手からハバネロを奪い返して、蓋を開ける。
「おまえ、そんだけ辛いの食ってて汗もかかないとか、ぜーったい体おかしいぞ？」
呆れた時だった。
「ただ今ニュースが入りました。午後8時40分頃、都内渋谷のビルで爆発事故がありました。原因や負傷者はまだ不明です。詳しい情報が入り次第、続報をお伝え致します。繰り返します──」
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羊羽(プロフ) - のりさん» のりさんお久しぶりです！物理理論をそれらしく書いてるせいで誤解を生みましたか？マジでよく分からないままそれらしく書いてるだけですから（笑）この段階でﾄﾞｷﾄﾞｷしてもらえてるの心底嬉しいです。徐々に全貌見えるはずですので今後もﾖﾛｼｸﾃﾞｽ。 (2021年5月7日 11時) (
レス) id: 62b440dca8 (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - お久しぶりです。羊羽さんてめちゃくちゃ頭良い方(勉強もだけどクレバーという面でも)なんだろうなぁとずっと思ってましたが…お話ドキドキが止まりません。続き楽しみにしてます♪ (2021年5月6日 20時) (レス) id: 18c83a81d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽
| 作成日時：2020年6月24日 9時
