エアリアルエイリアン #肆 ページ22
「────ねぇ、あの人って誰？」
横の二宮サンに訊いてみた。
「は？」
二宮サンは「コイツ、何を言ってる？」って顔で聞き返した。
「いや、あの松本先生と喋ってる男の人。あれ誰？紹介あった？」
二宮サンはますます「は？？？」って顔をして私の顔をマジマジと見る。
……え。なに？
「おまえの冗談、マジでクッソつまんねーんだけどぉ。」
「……は？」
「も少し面白いこと言えや。」
え。
ちょっと待って。二宮サンこそ何言ってんの？それはツッコミのつもり？？
「ちょ、亮。聞いてよ。Aが大野さん指差して『あの人誰？』って訊いてくんだけど。」
二宮サンは、その向こうの亮サンにそう言った。
────え？ちょ、待って。え？え？え？
「なンそれ、新手のギャグ？」
亮サンはそう言って私を見た。
私はその亮サンを見て目をパチクリさせた。
「Aってギャグのセンスからきし無いもんなー。」
え。からきし無いの？
─────ではなくって。
驚いた。
驚いたことにここに居る私以外のメンバーは、あの闖入者を“私も含めて”全員の知人と見做しているらしい。
……そりゃ、どういうことデスカ。
私は棒付きキャンディーの包装を破きながら、その闖入者を見つめる。
『あの人は、誰。』
脳ミソの中の記憶を漁って、この人物のプロフィールを探す。
でも見当たらない。
さっきぶつかって、本を拾ってもらったってことしか見つからない。
キーボードを打ちながら考えるけど、私にはどうしても初対面の人間でしかない。
ふと顔を上げてもう一度そちらを見ると、その人もこっちを見てて、目が合った。
その人は目が合うと、自分の額を人差し指で指した。それから私を指差した。
……ああ、さっきのぶつかったやつ。
私は「大丈夫です。」というように軽く頷いて、顎を指差した。「そっちの顎はご無事で？」という意味で。
その人は「ﾌﾟｯ！」と笑った顔して、「ダイジョウブ。」と口パクした。
……悪いヒトではなさそうだ。
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羊羽(プロフ) - のりさん» のりさんお久しぶりです！物理理論をそれらしく書いてるせいで誤解を生みましたか？マジでよく分からないままそれらしく書いてるだけですから（笑）この段階でﾄﾞｷﾄﾞｷしてもらえてるの心底嬉しいです。徐々に全貌見えるはずですので今後もﾖﾛｼｸﾃﾞｽ。 (2021年5月7日 11時) (
レス) id: 62b440dca8 (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - お久しぶりです。羊羽さんてめちゃくちゃ頭良い方(勉強もだけどクレバーという面でも)なんだろうなぁとずっと思ってましたが…お話ドキドキが止まりません。続き楽しみにしてます♪ (2021年5月6日 20時) (レス) id: 18c83a81d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽
| 作成日時：2020年6月24日 9時
