#01 レモン ページ1
ガラスの向こうには東京の夜景が広がる、窓際の一等席。
もちろん、狙って予約を入れた。
宝石のように煌めく光の粒が地上には転がり、目線を上げるとスカイツリーが眩く輝く。
その上空には三日月が浮かぶ星空。
今夜は晴れ渡り、雲もない夜空で。
絵に描いたような、もしくは映画のワンシーンのような夜の世界が広がってる。
食事はメインまで済んで、
気持ちも舌も胃袋も、満たされた状況。
――――――シチュエーションは完璧なハズ。
デザートが運ばれてきた。
芸術品のように美しくデコレーションされている皿に、エレナのテンションが更に上がった。
「うわぁ、可愛い！キレイ！食べるの勿体ないくらい！！」
目をキラキラさせながら声を上げ、一瞬スマホのカメラを皿に向けるんじゃないかと心配したくらいのエレナのテンションと、そうなるのも仕方がないほど見事に美しいデセール。
言うなら、今だ。
オレは姿勢を正し、背筋を伸ばした。
「エレナ。」
「ん？」
アイスクリームを磨かれた銀のデザートスプーンでひと掬いしながら、エレナは返事をした。
「オレ、大阪に転勤だって言ったじゃん？」
「・・・・・うん。この前そう言ってたね。」
オレは一つ、深く息を吸って。
そして静かに吐いて。
「・・・・・一緒に付いて来てほしい。」
エレナの目を見て、そう告げた。
人生初の、プロポーズ。
いや、プロポーズって何度もするもんじゃないか。
・・・・・・・つーか、そんなことどうでもいいし！
想定外に心臓がバクバクしてる。
他人にもバレてんじゃないかと心配になるほどに心臓が躍り上がってる。
それを顔に出さないように、必死に表情をクールに決めたままにした。
エレナは掬ったアイスを口に入れた後、そのスプーンを置いて。
両手を膝の上に置いて。
オレを見て。
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羊羽(プロフ) - ebi信号さん» 元気だった？珈琲店の彼（笑）そして振られる図が癪って（爆）いや、ｱﾚよりずっと美人なｲﾒｰｼﾞだから元ｶﾉ（←大概失礼）ﾜｸﾜｸが続くといいなー！ (2020年4月7日 8時) (
レス) id: 9e1708fadb (このIDを非表示/違反報告)
羊羽(プロフ) - はるさん» こんにちは！主人公、翔さん（登場人物）に変人変人！言われてますけど、気に入っていただけてよかったwww 引き続きはるさんに楽しんでもらえますように。 (2020年4月7日 8時) (レス) id: 9e1708fadb (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - 久しぶりに珈琲店で彼に会いに来たら、ｵﾌｨｽな世界発見！好きなんだよねぇ、ﾜｸﾜｸしちゃう♪当然ｴﾚﾅは3ecに変換！振られる図が癪だけど、ま、いっか。単純天然に振り回されてもらいましょ、ﾀﾞｰﾘﾝ♪(はぁと) (2020年4月7日 6時) (レス) id: 5da3552e51 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 羊羽さん、こんにちは！楽しく読ませて頂いています！この主人公ちゃんいいなぁ、凄い好き！ (2020年4月6日 17時) (レス) id: 6cd0f843d6 (このIDを非表示/違反報告)
羊羽(プロフ) - のりさん» 誉めてくれてｱﾘｶﾞﾄｳｺﾞｻﾞｲﾏｽ！誉めて伸びる子だから、私（笑）ｺﾛﾅのせいで期せずしてﾂｸをしょっちゅう開くはめになりました（暇）また1週間、のりさんが頑張れるように更新します（多分） (2020年4月6日 7時) (レス) id: 9e1708fadb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽
| 作成日時：2020年1月22日 9時
