RIGHT BACK TO YOU *2 ページ19
「いっつも急な連絡で、ごめんな。」
ベッドに腰掛けた私の横に座りながら、そう言う。
いいよ、って何となく言ってあげられなくて、目だけで軽く笑ってみる。
そこからは、もう、いつもの当然のような動きに流れていく。
右腕を肩に回して、右手で頭を支えて、キス。
右手が少しずつ動いて、髪を無造作に掻き上げる。
だんだん頭の芯が熱くなってきて、息苦しくなってきて、私の手が彼の頭に背中に伸びる。
ベッドにもつれ込み、ひたすらお互いを求め合う。
彼の切なげな吐息が耳に触れて、眩暈がする。
彼を受け止めながら、ふと目を開けて天井を見る。
滲んでる・・・・・・・え？涙？？
思った以上に、心は正直らしい。
どうにもできない感情が渦巻く。
逢う度に少しずつ、彼の存在が体に刻み込まれていく。
だんだん平衡感覚が失われてきて、いまや完全に傾いてる。
かろうじてまだ、表層の下に押し留めているハズだったんだけど。
なのに。
とうとう勝手に涙が出てきたって(苦笑)
ただ好きなだけだったのに。
こんな気持ちになるなら、好きにならなければよかった。
見ているだけで幸せだったのに。
今は見ていると、同時に哀しい気持ちが押し寄せてくる。
何とも思わずにいれたら、どれほど楽だろう。
「・・・・・どうした？」
心配そうに覗き込む彼の顔が目の前にあった。
「・・・・・何でもないよ(笑)」
何でもないフリをして、笑う。
「うそつけ(苦笑)」
彼の親指が涙を拭う。
優しい手。優しい声。
だけどこれは、私だけのモノだと思っちゃいけない。
正直、時々「もうやめよう。」と思う。
キミを想う気持ちから逃げ出したくなる。
遡れない時間の壁を恨めし気に眺める。
それでもまた、キミの側に戻ってきてしまう。
――――――愚かだ。
RIGHT BACK TO YOU 完
RIGHT BACK TO YOU *あとがき→←RIGHT BACK TO YOU *1
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羊羽(プロフ) - のりさん» 各々の脳内で素敵な展開をしてもらおうと…（超言い訳）え、なになに！どーなったの？！Sさんと彼女、どうなったの？！（笑） (2019年12月12日 13時) (
レス) id: 9e1708fadb (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - 丸投げされたww TVで憧れてるだけだったのが彼のご学友通して知り合っちゃって？でも実は彼は…けど彼は…それでも彼は…なのに彼は… ｷﾞｬｰｰｰ！( ；∀；)彼女知らないのよ！ すみません、取り乱しました。ありきたりな妄想です☆ (2019年12月11日 20時) (レス) id: 18c83a81d5 (このIDを非表示/違反報告)
羊羽(プロフ) - ebi信号さん» 架空の世界がリアルの世界とたまに交点持つとビビります（笑）妄想が過ぎる、ってこと…？ (2019年11月25日 22時) (レス) id: 9e1708fadb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽
| 作成日時：2019年11月7日 9時
