【ジョジョの奇妙な冒険】殺人鬼と白雪姫

43.告白、ゆらめき ページ48

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そうだった。
あの夢が言っていたのは事実だ。全くの事実。
人殺しのぼくなんかが清い彼女と一緒に生きる資格なんかない。
「さようなら」と言われて当然だ。ぼくは罪人なのだから。彼女がいくら優しくても、ぼくがいくら殺そうとも、それは変わりようのないことだ。

だからぼくが彼女のそばにいるのは間違ってる。

今更それにきづくなんて、
「吉良さん、ただいま帰りました」
なんてぼくは愚かに成り下がったんだろう。
「吉良さん、………吉良さ、どうして、泣いて……」

彼女はぼくを抱きしめた。ぼくが彼女にそうしたように。
気味の悪いほど胸が痛んだ。きみのせいだ、と淡く思った。きみのせいだ、全部きみのせい。


「きみのことが好きなんだ」
きみのせいでどうにかなりそうなんだ。心臓がおどろくほどに早く動きはじめた。
きみのせいで、きみを好きになってしまった。

最悪の告白だった。ぼくは膝をついて、醜く泣いた。彼女はだまったままぼくを抱きしめている。ぼくは、この時間が永遠に続けばいいのに、と、そう思った。長く短い沈黙。


「わたしも、好きですよ。」

「、………」
「…吉良さんのこと、大好き。」
彼女がぼくを抱きしめる力が強くなった。空気がゆらめく。ひしめく。ざわめく。

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